2022 Fiscal Year Research-status Report
スポーツのリテラシーを形成する体育理論の授業モデルの開発
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22K11689
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
伊藤 嘉人 日本福祉大学, スポーツ科学部, 准教授 (50409299)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 体育理論 / スポーツのリテラシー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中学校における体育理論の授業づくりに寄与すべく、現代のスポーツ文化を凝縮したオリンピック・パラリンピックをテーマに「文化としてのスポーツの意義」を思考するスポーツのリテラシーを形成する「体育理論」の授業モデルを開発し提案するものである。 2022年度の研究課題は、スポーツのリテラシーを形成する授業開発の基礎となる理論研究を中心に進めていくこととした。具体的には、戦後より民間の教育研究サークルとして体育理論を展開してきた、学校体育研究同志会における体育理論の実践や理論がスポーツのリテラシーの形成に向けて、どのように具体化されてきたのかを検討した。 学校体育研究同志会における1992年以降の体育理論の実践を概観すると、①スポーツの歴史・特質・原理、②近現代スポーツが抱える問題・課題、③自然科学的な内容、④からだ(身体)に関する内容に分類することができた。これらの実践研究を創造した教師の研究課題意識を考察すると、現代の教育や体育・スポーツをめぐる問題と対峙し、日々の子どもの苦悩や希望と向き合い、現実と格闘しながら「すべての子どもにスポーツの感動と生きる力」をめざす体育科教育を追求する中から生み出され、形成されてきたことが理論的根拠にあると読み取ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度の研究課題は、スポーツのリテラシーを形成する授業開発の基礎となる理論研究を中心に進めていくことであった。先行教育実践として学校体育研究同志会の検討はできたが、教育学ならびにスポーツ教育学・体育科教育学の学力論議における検討は、十分にできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の研究においては、2022年度の遅れた研究を継続的に取り組むとともに研究課題を遂行していきたい。具体的には、スポーツのリテラシーを形成する授業開発の基礎となる理論研究を中心に進めながら、第2の研究課題としているオリ・パラをテーマとした体育理論の学習内容構成の実態を明らかにするべくフィールドワークに取り組んでいきたい。
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Causes of Carryover |
2022年度においては、参加予定していた学会にオンライン参加したため、当初予定していた旅費を使用しなかった。また一部研究遂行状況の遅れから、当初の予定より支出が少なくなった。 2023年度においては、新型コロナウイルス感染症の対処方針が変更になったことから、学会や調査等については基本的に対面展開していきたい。また、遅れていた2022年度の研究を継続的に行い、計画的に研究費を使用する。
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Research Products
(1 results)