2023 Fiscal Year Research-status Report
乳児期の栄養法は食物アレルギーを予防できるのかー腸内環境の免疫機能への影響ー
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22K11773
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
原 モナミ 筑波大学, 附属病院, 病院助教 (30835682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 恵美子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40344882)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 乳児 / 腸内細菌 / 免疫機能 / 食生活 / 有機酸分析 / 食物アレルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
乳児期の栄養法がアレルギー疾患の発症に及ぼす影響について、腸内環境と免疫機能に着目して研究を行っている。令和5年度までにアンケートおよび検体の収集、フローサイトメトリーによる免疫細胞解析、便中有機酸分析、便メタゲノム解析を実施した。 研究参加への同意を得られた151名の正常新生児のうち130名が生後12か月時にアレルギー専門外来を受診した。127名(84.1%)が採血を実施しIgE抗体価を測定し、そのうち82名についてはリンパ球サブセット解析も実施した。また、生後1か月時に44名、生後12か月時に35名より便検体を回収し、有機酸分析およびショットガンメタゲノムシーケンスを実施した。 人工乳の摂取状況については125名(82.8%)から完全な回答が得られ、生後6か月までの期間を通して10mL以上の人工乳摂取を週1回以上の頻度で継続していた「継続群」が83名(66.4%)、それ未満の頻度あるいは完全母乳栄養の「非継続群」が42名(33.6%)であった。 現在これらの結果を統合し、解析をすすめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通り令和5年度までにアンケート回収、免疫細胞解析、メタゲノム解析、有機酸分析を実施済である。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたデータの解析をすすめ、栄養法とアレルギー発症の関連、栄養法の腸内環境への影響、微生物叢の免疫機能への影響について検討していく。
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Causes of Carryover |
当初の見込みよりも検体数が少なくなり、便メタゲノム解析にかかる費用が減じたため。 繰越金は令和6年度に新たに必要となった追加実験や、論文作成・発表に充てる。
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