2022 Fiscal Year Research-status Report
大学生の肝障害・肥満・サルコペニアと背景因子の実態解明とその介入モデルの確立
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22K11774
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
田尻下 聡子 岐阜大学, 保健管理センター, 助教 (40932570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 眞由美 岐阜大学, 保健管理センター, 教授 (40313879)
華井 竜徳 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (40585494)
清水 雅仁 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90402198)
三輪 貴生 岐阜大学, 保健管理センター, 助教 (80939570)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 若年成人男性 / 代謝異常関連脂肪性肝疾患 / MAFLD / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / NAFLD / AUDIT / 体組成 / 脂肪肝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、男子大学院新入生を対象に、健康診断時に食行動と飲酒に関するアンケート(食行動問診票、AUDIT)、握力測定、体組成測定、肝臓超音波検査(脂肪肝の有無)を行い、若年成人男性における脂肪性肝疾患とアルコール関連肝疾患の現状と体組成との関係について調査した。健康診断時に十分な説明を行い、書面で同意を得た313人の方からデータを得ることができた。 結果を解析し、若年成人男性において非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、代謝異常関連脂肪性肝疾患(MAFLD)、アルコール関連肝疾患(ALD)がどれくらいの頻度なのか、どのような特徴を持つのか明らかにすることができた。当初は血液検査のみで肝障害を評価する予定であったが、肝臓超音波検査を追加したことにより脂肪肝を評価することでNAFLD、MAFLDの診断が可能となり、より詳細な検討が可能となった。 肝臓超音波検査を大学などの健康診断で全員に行うことは困難なため、健康診断の範囲内でスクリーニングが可能な方法についても検討した。 また、脂肪性肝疾患と体組成(筋肉量や体脂肪量、水分など)との関係についても検討し若年成人男性における脂肪性肝疾患の体組成の特徴を明らかにした。 上記の結果を英文雑誌(Hepatology Research、scientific reports)に報告し、学会(全国大学保健管理研究集会、日本病態栄養学会年次学術集会)でも発表を行った。 次年度は大学新入生や女子大学院生に対象を拡大し検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、男子大学院生313人を対象に健康診断時に食行動と飲酒に関するアンケート(食行動問診票、AUDIT)、握力測定、体組成測定、肝臓超音波検査(脂肪肝の有無)を行い、若年成人男性における脂肪性肝疾患とアルコール関連肝疾患の現状と体組成との関係について調査した。 当初は血液検査のみで肝障害を評価する予定であったが、肝臓超音波検査を追加したことにより脂肪肝を評価することでNAFLD、MAFLDの診断が可能となり、より詳細な検討が可能となった。 共同研究者と協力し解析結果を英文雑誌に報告しHepatology Research, scientific reportsの2誌に採択された。学会(全国大学保健管理研究集会、日本病態栄養学会年次学術集会)でも発表を行った。おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は大学入学生や女子大学院生にも対象を広げ、若年成人の脂肪性肝疾患の病態(性差)や体組成との関連についてさらなる分析を進める予定である。また、脂肪性肝疾患を認めた若年成人に対する介入方法についても検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
当初、InBody測定にスタッフを4~5名程度予定していたが、3名の派遣となったため人件費の予算に残金が生じた。スタッフ減による今年度の反省も踏まえ、次年度はスムーズな測定ができるよう予定よりスタッフを増員して対応する。
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