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2023 Fiscal Year Research-status Report

ナッジ理論に基づくメンタルヘルスプロモーション・アプリケーションの開発および評価

Research Project

Project/Area Number 22K11777
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

上地 広昭  山口大学, 教育学部, 教授 (60367084)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsポジティブ心理学 / ウェルビーイング / 強みの活用 / 感謝の手紙 / 三つのよいこと
Outline of Annual Research Achievements

令和5年度は,ポジティブ心理学介入の代表的なエクササイズである「強みの活用」、「感謝の手紙」,および「三つのよいこと」の実施を促すスマートフォン用アプリケーション「ポジティブ・ライフ2」がウェルビーイングの向上に果たす役割について検証した。対象者は大学生および大学院生48名(男子22名,女子26名)であり、介入群と統制群の二群に分け14日間の介入を行った.介入群は,「ポジティブ・ライフ2」を利用して,「強みの活用」,「感謝の手紙」,および「三つのよいこと」の3種類のエクササイズの実施状況について毎日スマートフォンに入力した。「強みの活用」は自分の特徴的な強み5つのうちその日にいくつ活用できたか、「感謝の手紙」は感謝を伝える手紙(電子メールやLINEを含む)をその日に何通出したか、「三つのよいこと」はその日にうまくいったこと(自由記述で最大3つ)について回答した。さらに、その日一日の幸福度を5段階で入力した。介入の結果,ウェルビーイングの中の「エンゲージメント」および「アチーブメント」の得点に関して,介入群において有意な増加が認められた。アプリケーションの満足度については全員が「満足」もしくは「少し満足」と回答した。特に女子においては「満足」の割合が高かった(76.9%)。アプリケーションの有用性については3種類のエクササイズごとにウェルビーイングの向上に役立ったかを尋ねたが3種類とも「役に立った」もしくは「少し役に立った」が大半を占めた。「役に立った」の回答の割合だけをみると男女ともに「三つのよいこと」,「強みの活用」,「感謝の手紙」の順で高かった。このことから,今回対象とした大学生の場合,毎日その日にうまくいったことを回想して頭の中で整理することが特にウェルビーイングの向上に役立つ可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通り,令和5年度に,ポジティブ心理学介入の代表的なエクササイズである「強みの活用」、「感謝の手紙」,および「三つのよいこと」の活用を促すスマートフォン用アプリケーション「ポジティブ・ライフ2」を用いた介入の効果検証を行うことができた。多面的に本アプリケーションの実現可能性(Feasibility)を検証した結果,一定の実現可能性が認められ,予想通りの好ましい結果が得られている。

Strategy for Future Research Activity

最終年度の令和6年度も,国内外を問わず多くの学会で広く本研究の成果を発信する予定である.また,それと同時に,今回の介入で明らかになったアプリケーションの問題点を洗い出し今後の改善に役立てる.たとえば,今回のアプリケーションではポジティブ心理学介入エクササイズが三種類のみであったが,対象者の特性に合わせてより多くのエクササイズを準備することで,より大きな介入効果が期待できるのではないかと考えている。

Causes of Carryover

(理由)
令和5年度はスマートフォン用アプリケーション「ポジティブ・ライフ2」を使用したポジティブ心理学介入を実施し,その効果について検証した。その際に,想定していた対象者数が確保できなかったため,謝金(図書カード)が予定額よりも少額になった。その差額分が次年度使用額として生じた。
(使用計画)
最終年度の令和6年度は,本研究の成果を国内外の学会で発表する予定である。次年度使用額については,その成果報告のための資金に回し,当初の予定よりも多くの学会で成果報告を行う。現時点では,2024年9月2日―6日にポルトガルで開催されるのヨーロッパ健康心理学会での発表の追加を計画している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 児童のメディア利用に関わる衝動性抑制を目的としたゲーム開発2023

    • Author(s)
      森夏海・上地広昭・竹中晃二
    • Journal Title

      ストレスマネジメント研究

      Volume: 19(2) Pages: 40‐60

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Gamificationに基づくポジティブ心理学介入の効果2023

    • Author(s)
      上地広昭・島崎崇史・竹中晃二
    • Organizer
      日本健康心理学会第36回大会(神奈川大学)

URL: 

Published: 2024-12-25  

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