2022 Fiscal Year Research-status Report
支持基底面と有効支持基底面の概念を取り入れた易転倒性スクリーニング方法の開発
Project/Area Number |
22K11866
|
Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
杉浦 宏季 福井工業大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20736144)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | バランス能力 / 足圧中心位置 / 支持基底面 / 有効支持基底面 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトは立位姿勢を保持する際、身体の重心位置の鉛直方向の投影点とほぼ一致する足圧中心(COP)を支持基底面内に保持し続ける。しかし、COPを支持基底面の外周まで移動させることはできず、実際は、その内側に存在する有効支持基底面の外周までしか移動させることはできない。本研究では、支持基底面積(BOS)に対する有効支持基底面積(LOS)の割合(LOS per BOS: LPB)と転倒の関連について検証するため、4ヶ年で3つの課題に取り組む。課題1では、LPBを効率的、且つ正確に測定するための方法を探索した。 機器として、BOSの測定には足圧感知マットを、LOSの測定には重心動揺計を使用し、後者の上に前者を重ねた。測定方法として、被験者は測定器の中心にて直立立位姿勢をとり、両手を体側に揃え、両足裏が測定器から離れないようにCOPを前方に移動させた後、それを右回りに1分以内で4周(1周15秒)、姿勢制御のための反射が生じないように可能な限り大きくゆっくり回旋することとした。 今後、測定値の信頼性や他のテストとの関連性などを検証し、高齢者を対象とした介入に進める。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
世界情勢の影響を受け、海外製品の到着が予定よりも4か月ほど遅れたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
機器の到着は遅れたものの、年度内に測定方法を確立することはできた。よって、令和4年度の計画としていた「測定値の信頼性」については令和5年8月までに実施する。そして、令和5年度の計画は予定通り8月以降に実施する。
|
Causes of Carryover |
令和4年度は新型コロナウイルス感染症予防のため、対面による学会参加を自粛した。その経費は次年度に持ち越し、測定にかかる費用として使用する。
|