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2023 Fiscal Year Research-status Report

Effects of trained immunity on the development of obesity

Research Project

Project/Area Number 22K11878
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

稲福 征志  琉球大学, 農学部, 准教授 (90457458)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
KeywordsBCG / 耐糖能異常 / 2型糖尿病 / 脂肪肝 / 自然免疫記憶
Outline of Annual Research Achievements

昨年度までの研究では,BCG接種・未接種マウスに高脂肪食を接種させた際の耐糖能の経時的変化を追跡した。本年度においては,予めBCG接種を施していたマウスの耐糖能異常およびインスリン抵抗性の進行が,BCG未摂取群と比較して鈍化することが明らかとなった。また,実験終了後の血液生化学的分析においては,BCG接種群の空腹時血糖値,空腹時インスリンレベル,インスリン抵抗性指数HOMA-IRが有意に低下することが明らかとなった。また,耐糖能異常下では膵臓ランゲルハンス島の肥大化が認められることが明らかとなっているが,本実験のBCG摂取群のランゲルハンス島面積は,未摂取群のものよりも有意に小さい値を示していた。また,空腹時グルカゴンレベルに顕著な影響は認められなかったが,グルカゴン/インスリン比がBCG未接種群よりもBCG摂取群において有意に高値を示すことが明らかとなった。近年では,このグルカゴン/インスリン比は,2型糖尿病患者が非アルコール性脂肪肝に罹患することで低下する可能性が示されており,本実験におけるマウス肝臓の脂質含有量を測定したところ,BCG摂取群においては肝臓脂質量が低値を示す傾向(p=0.06)が認められた。以上の結果より,高脂肪食接種によって誘導される糖代謝異常の進展が鈍化すること,また,それらに付随する脂肪肝の進展も鈍化することが明らかとなり,それらにはBCG接種によって変動した自然免疫記憶が関与している可能性が示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

初年度において,Buslfan処理による骨髄破壊の条件最適化に時間を要したため,必然的に今年度の実験もやや遅れることとなった。今年度においては,移植骨髄細胞率が95%以上となる同骨髄破壊の実験条件を最適化できたため,現在はBCG接種マウスの骨髄細胞を移植することによる耐糖能の変動を解析している。

Strategy for Future Research Activity

本年度においては,BCG接種による自然免疫記憶と耐糖能以上進行遅延の関連性を見出すために,コンジェニックマーカーCD45分子が異なるコンジェニックマウス(CD45.1とCD45.2)を用いた骨髄移植実験を実施する必要があるため,BCG接種したマウスの骨髄由来細胞を骨髄破壊したマウスにした際の耐糖能の変動について解析を進める。更には自然免疫記憶の主たる免疫細胞であるマクロファージ移植による影響についても解析を進める。

Causes of Carryover

実験条件の最適化に時間を要し,実験に遅れが生じたため次年度使用額が生ずることとなった。次年度においては,BCG接種による自然免疫記憶が,耐糖能異常の進展に与える影響を明らかにすべく,骨髄細胞破壊,骨髄移植,ならびに骨髄細胞より誘導したマクロファージを移植した際の耐糖能の変化について解析を行う。

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Published: 2024-12-25  

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