• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

超小型多軸触圧センサを活用した在宅で使える簡易型とろみ度測定器の開発

Research Project

Project/Area Number 22K11880
Research InstitutionIwate Medical University

Principal Investigator

齊藤 桂子  岩手医科大学, 歯学部, 助教 (70788744)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 熊谷 美保  岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (20398481)
黒瀬 雅之  岩手医科大学, 歯学部, 教授 (40397162)
森川 和政  岩手医科大学, 歯学部, 教授 (70514686)
佐藤 大祐  新潟大学, 研究推進機構, 助教 (70778703) [Withdrawn]
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords嚥下 / とろみ / 食支援 / 咀嚼 / レオロジー
Outline of Annual Research Achievements

急速な高齢化と地域包括ケアの推進により、嚥下障害者のケアは在宅に移行し、多職種で構成される支援チームがその中心を担っている。ケアを継続するためには、チーム内での個々の嚥下障害患者を取り巻く情報の共有が不可欠である。その中で、内視鏡や造影検査など機能評価技術は飛躍的に進歩したが、訓練方法の定量化は進んでおらず、主役たる嚥下調整食は、その名称が施設・担当者毎によって異なるな課題となっている。摂食嚥下障害者はスプーン一杯の水で溺れるという言葉が示すように、障害レベルに応じたとろみ付けが頻繁に行われているが、その程度はケチャップ状やポタージュ状などの定性的評価に依存しており、安定した食提供を実現するための定量的な評価には高額かつ大型機器が必要となる。そこで、“安心して安定した食提供を実現出来る”社会の実現を目指し、在宅での使用を念頭においた小型且つ安価な粘度計の開発に着手してきた。
小型多軸触覚センサにて感圧ヘッドにかかる三次元の力を流体の粘度として算出するシステム開発を行い、ニュートン流体(グリセリン)だけでなく一部の非ニュートン流体(市販されている嚥下補助食品を混和した水溶液)において、既存の高精度な粘度計からの出力値と高い相関を持つ出力値を得ることが出来た。これにより、従来までの粘度計の原理である流動抵抗によりバネに生じたねじれをトルクセンサーで検出する手法ではなく、小型の触圧センサを活用することで、困難であったダウンサイジングが可能になるだけではく、屋外での使用も可能となり、スラリー調製などに活用出来る事が期待される。本研究を遂行することで有効性が明らかとなったコアとなる要素技術は、2022年度中に特許出願に至っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

コア技術となる、流動抵抗を攪拌棒に設置した小型多軸力覚センサ(9×9×5mm)よりモーメントとして検出する概念は、一定以上の精度で粘度検出が可能であった。対象としたのは、ニュートン流体と一部の非ニュートン流体である。研究計画では、在宅での粘度計の導入を視野に研究計画を立案してきたが、在宅での使用を念頭におくと、様々な物性の食品をユーザーが粘度計を用いて計測することが想定されるため、ダイラタント流体だけでなく様々な物性の流体を対象に検証を行う必要がある。

Strategy for Future Research Activity

要素技術として開発を行った技術は、油やグリセリンなどのニュートン流体では非常に高い精度での粘度検出を実現した。また、非ニュートン流体(市販されている嚥下補助食品を混和した水溶液)においても高精度粘度計と遜色のないレベルでの検出を実現してきた。今後は、要素技術の将来性と限界を知ることも目的に、様々な物性の流体を対象に粘度計測を行いたい。
要素技術の核となる感圧ヘッド部は、その形状を容易に変更することが可能である。よって、3Dプリンタを活用して様々な形状の感圧ヘッドの作成・検証、さらにはストロークの力や幅などを可変させながら、様々な物性の流体を対象に検討を行う。

Causes of Carryover

初年度は、コアとなる要素技術の確立を目指して研究計画を遂行した。その中で、想定よりも早い段階で高い相関関係を出すことの出来るコア技術の確立に成功した。このため、必要となるセンサなどの部材の購入量が少なったため差額が生じた。
次年度からは、この要素技術のさらなる充実を目指して、モックアップを複数台作成するなどして、社会実装に繋げたい。

  • Research Products

    (5 results)

All 2022

All Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)

  • [Presentation] 在宅での使用を念頭においた多軸触圧センサを活用した小型粘度計開発2022

    • Author(s)
      新沼小百合, 森川和政, 熊谷美保, 山村健介, 黒瀬雅之
    • Organizer
      日本咀嚼学会 第33回学術大会
  • [Presentation] 多軸力覚センサを用いた粘度計の提案2022

    • Author(s)
      新沼小百合, 齊藤桂子, 熊谷美保, 森川和政
    • Organizer
      第40回日本小児歯科学会北日本地方会
  • [Presentation] 6軸力覚センサを応用したトロミ度測定装置の開発2022

    • Author(s)
      新新沼小百合, 齊藤桂子, 熊谷美保, 小林琢也, 森川和政, 黒瀬雅之
    • Organizer
      岩手歯学会第93回例会
  • [Presentation] 機器開発における基礎研究の重要性2022

    • Author(s)
      黒瀬雅之
    • Organizer
      岩手歯学会第94回例会
    • Invited
  • [Patent(Industrial Property Rights)] とろみ度測定装置及びとろみ度測定方法2022

    • Inventor(s)
      黒瀬雅之,齊藤桂子,森川和政,熊谷美保,木鋪大樹,佐藤俊一
    • Industrial Property Rights Holder
      黒瀬雅之,齊藤桂子,森川和政,熊谷美保,木鋪大樹,佐藤俊一
    • Industrial Property Rights Type
      特許
    • Industrial Property Number
      2022-148576

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi