2023 Fiscal Year Research-status Report
時系列データベースを活用した生活習慣病予測モデルの構築および検証
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22K11891
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
齋藤 邦明 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (80262765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 康子 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (00331869)
寺本 篤司 名城大学, 情報工学部, 教授 (00513780)
藤垣 英嗣 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (00612631)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 先制医療 / 生活習慣病 / 機械学習 / 暦年的データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
がん、循環器疾患、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患などの生活習慣病は、医療費の約3割、死亡者数の約6割を占めており、少子高齢化の進む我が国において、その予防に向けた取り組みは、大変重要である。生活習慣病における共通した課題として、”健康習慣の改善にむけた取り組みが継続されない”という点が、統計的にも示されている。 上記課題を改善するために自己の健康状態のリスクの可視化、セルフモニタリングおよび地域医療を中心とした介入が、健康習慣の改善に与える影響を明らかにする。本研究は、時系列データベースを用いて、機械学習により生活習慣病特異的振る舞いモデルの作成を行い、生活習慣病予測モデルを確立する事を目指す。 本年度は、生活習慣病の中でも最も頻度の高い高血圧症を対象として解析を行った。これまでに構築した暦年的に採取された検診データおよび各種問診データ(食習慣、ストレス、抑うつ、運動量、痛み)を含むデータベースから、健常群および疾患予備群の抽出を行った。抽出した症例データを用いて、機械学習を行う事で、高血圧予備群の予測モデルを構築した。高血圧の発症4年前から76.6%の予備群の予測が可能であった。また食習慣の改善の有無と血圧の変動を検討したところ、食習慣の改善は、血圧の上昇率を抑える事が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に生活習慣病予備群の予測モデルを構築や検証を実施しており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに構築した機械学習モデル(糖尿病予備群予測モデル、高血圧予備群予測モデル)の検証を行っていく予定である。予備群に特定された集団のクラスタリング解析を行い、予備群のサブタイプ分類を行うことで、予備群の中でも疾患発症に最も寄与している因子の解析を行う。また、個々の生活習慣の改善項目を検討する事で、予備群の中でもどのような改善方法が個人に適しているかを検証していく予定である。生活習慣の改善項目と改善率を比較検討する事で、個人ごとに最も有効な改善方法の提案を目指す。
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Causes of Carryover |
購入予定の消耗品の納品時期が遅れたため。
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