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2023 Fiscal Year Research-status Report

Role of zinc dynamics in the Golgi apparatus in pathogenesis of diabetic muscle atrophy

Research Project

Project/Area Number 22K11892
Research InstitutionKobe Gakuin University

Principal Investigator

田村 行識  神戸学院大学, 栄養学部, 講師 (40580262)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords亜鉛シグナル / 糖尿病 / 筋萎縮 / 亜鉛トランスポーター / ゴルジ体 / オートファジー / ユビキチン・プロテアソーム系 / マイオカイン
Outline of Annual Research Achievements

昨年度、ゴルジ体に局在する亜鉛トランスポーターの筋肉量の調節における役割を評価した結果、C2C12筋管細胞におけるZnT6のノックダウンによって筋管径の減少および筋蛋白質分解系の活性化、Myostatinの発現の増加がみられ、ZnT6の発現減少が筋肉量の減少に関与することが示唆された。そこで本年度は、ZnT6ノックダウンによる筋管の減少にMyostatinが関与しているかどうかを検討するために、ZnT6とMyostatinのダブルノックダウン実験を行った。その結果、ZnT6の単独ノックダウンでみられた筋管径の減少は、ZnT6とMyostatinのダブルノックダウンにより完全に抑制された。このことから、Myostatinの発現増加が、ZnT6ノックダウンによる筋管の萎縮に寄与していることが示唆された。
次に、糖尿病マウスの萎縮した筋組織においてZnT6の発現量が減少するメカニズムについてC2C12筋管細胞を用いて検討を行った。糖尿病病態において筋肉量を減少させる要因としては、高血糖、インスリン抵抗性/インスリン不足、酸化ストレス、終末糖化産物(AGE)の増加、遊離脂肪酸の増加、TNFαなどの炎症性サイトカインの増加などが挙げられる。そこで、C2C12筋管細胞をこれらの因子で刺激し、ZnT6の発現変化を評価した。その結果、高血糖、酸化ストレス、AGE、遊離脂肪酸による刺激ではZnT6 mRNAの発現変化がみられなかったが、インスリンシグナル阻害およびTNFα刺激によって、ZnT6 mRNA発現量の低下がみられた。これらのことから、糖尿病病態におけるインスリン抵抗性/インスリン不足および炎症が、筋細胞におけるゴルジ体の亜鉛トランスポーターの発現低下をもたらす可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度の検討により、筋細胞におけるZnT6の発現低下が、Myostatinの増加を介して筋萎縮をもたらす可能性を見出し、ゴルジ体に発現する亜鉛トランスポーターと筋機能との関連性をさらに裏付ける知見を得たが、糖尿病病態下の筋組織におけるゴルジ体の形態・機能変化、およびそのゴルジ体における変化と筋萎縮との関連性を明らかにするための検討が遅れている。まず、糖尿病マウスを用いた糖尿病に伴う筋組織のゴルジ体の形態変化および機能変化についての検討ができていない。また、C2C12筋菅細胞におけるZnT6ノックダウンによるゴルジ体の形態変化や機能変化の検討についても、ゴルジ体の形態観察を行うための予備検討を行っている段階で、予定よりも進捗が遅れている状況である。

Strategy for Future Research Activity

ここまでの検討より、ゴルジ体の亜鉛トランスポーターの発現低下が筋萎縮に関与している可能性が示唆されることから、引き続き、筋細胞におけるゴルジ体の亜鉛トランスポーターの発現変化がゴルジ体の形態および機能に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした検討を行う予定である。また、糖尿病マウスの萎縮した筋組織では、ZnT6の発現低下のみならず、同じくゴルジ体に発現するZnT5の発現低下も観察されている。ZnT5とZnT6はヘテロ二量体を形成して、ゴルジ体に亜鉛を輸送することが知られているため、ZnT5と筋萎縮の関連性についてもC2C12筋細胞を用いて明らかにしていく予定である。

Causes of Carryover

今年度、糖尿病マウスの筋組織およびC2C12筋菅細胞におけるゴルジ体の形態評価と機能評価を行う予定であったが、研究計画の進捗が遅れ、十分な検討ができなかったため、必要な試薬・抗体などの購入時期を2024年度に変更した。使用計画としては、マウス筋組織および培養筋細胞のゴルジ体の形態評価・機能評価を行うために必要な試薬・抗体などを順次購入する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Remarks (2 results)

  • [Remarks] researchmap

    • URL

      https://researchmap.jp/ytamura

  • [Remarks] 神戸学院大学教員総覧

    • URL

      https://kenkyu-web.kobegakuin.ac.jp/Profiles/4/0000340/profile.html

URL: 

Published: 2024-12-25  

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