2023 Fiscal Year Research-status Report
分岐プログラムに対する充足アルゴリズム構築による下界証明の研究
Project/Area Number |
22K11910
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
照山 順一 兵庫県立大学, 情報科学研究科, 准教授 (40709862)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 充足可能性問題 / 分岐プログラム / k-CNF / k-Sub-SAT |
Outline of Annual Research Achievements |
分岐プログラムの充足可能性問題とは,与えられた分岐プログラムが値1を出力するような変数入力(0/1割当)が存在するかどうかを判定する問題である.与えられる分岐プログラムに制限がない場合,総当たり探索よりも高速なアルゴリズムは知られていない.本研究では,未解決問題である計算量クラスNEXPとNC1の分離を導くため,幅限定分岐プログラムに焦点をあて総当たり探索よりも高速な充足可能性判定アルゴリズムの開発を目標としている. 昨年度までにk-Sub-SAT問題に対する高速アルゴリズムが設計できれば,幅2分岐プログラムに対する充足可能性判定アルゴリズムの性能改善が達成されることが得られていた.k-Sub-SAT問題とは,入力としてk-CNF論理式(節の大きさが高々kであるCNF論理式)と2を法とする連立線形方程式が与えられ,その両方を満たす変数割り当てが存在するかを判定する問題である.この問題はk-SATを含む問題あり,kが3以上の場合はNP完全であることは明らかであるが,k=2においてもNP完全であることが知られている.既存研究では,k-Sub-SAT問題に対して全割当よりも高速な充足可能性判定アルゴリズムとして,指数領域決定性アルゴリズムや多項式領域乱択アルゴリズムが知られている. 昨年度,k-Sub-SAT問題に対する多項式領域決定性アルゴリズムを提案し,既存の多項式領域乱択アルゴリズムの計算時間とほぼ同等の性能を達成したと主張する論文の投稿を行ったが,提案したアルゴリズムの一部に重大な欠陥があることが指摘され,実際提案アルゴリズムが間違っていたことを確認した.この欠陥に関する修復を試みているが,現在解決には至っていない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要で述べた通り,提案アルゴリズムに重大な欠陥があり,その解決には至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
アルゴリズム修正に関して,共同研究者との綿密な打ち合わせを続け,解決を目指す予定である.
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Causes of Carryover |
国内研究打ち合わせ予定について学内運営業務と都合がつかず計画通りに行うことができなかった.予定していた打ち合わせについて,再度日程調整し執行する予定である. また,提案アルゴリズムに欠陥が見つかったことで,研究成果報告にかかる経費執行も行うことができなかった.
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Research Products
(4 results)