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2022 Fiscal Year Research-status Report

層状ネットワークにおける段階的な最適化問題に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22K11915
Research InstitutionKyushu Sangyo University

Principal Investigator

朝廣 雄一  九州産業大学, 理工学部, 教授 (40304761)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Keywords組合せ最適化 / アルゴリズム / 計算複雑さ
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,層状のネットワーク上における組合せ最適化問題に取り組むことを目的としている.
例えば,文字列で表されるデータ(例えばユーザの行動に関する時系列データや発見したDNAの列など)が2台のデバイスからサーバに送られて,サーバ側では,それらの共通部分を求めたいことがある.このように複数の文字列データから共通部分を求める場合には,何をもって共通な部分であると捉えるかによって,様々な問題設定がある.例えば,共通な部分文字列のうち最長なものだったり,さらに最長な共通部分文字列に出現する文字数を制限したい場合もあったりなどする.今年度は,それらのうち,2つの文字列から出現文字数が制限された最長な共通部分文字列を探す問題,2つの文字列のうち片方の文字列にいくつかの文字を追加することで他方の文字列との共通部分列をできるだけ長くする問題,2つの文字列から共通な部分文字列を探したいが,そのときその共通部分列に含まれる文字を事前に指定された文字集合とできるだけ重複させたい問題,などの問題について考察した.得られた結果としては,これらの問題は厳密には異なる問題であるが,多項式時間をかけて問題間の変形操作を行うことで,ある一つの指数時間アルゴリズムですべての問題を解決できることを示した.またその指数時間アルゴリズムとして,既知のものよりも,高速なアルゴリズムを開発した.
以上のような研究成果を,査読付き国際会議 Annual Symposium on Combinatorial Pattern Matching ならびに国内研究集会 電気・情報関係学会九州支部連合大会において公表した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究業績の概要欄に記載の通り,査読付き国際会議での研究成果の公表を行うことができたので,成果としては十分なものが得られたと考えている.
新型コロナウィルスの感染拡大が収まらなかったために,前の数年度と同様に,研究活動において様々な制限を受けた.例えば,出張を制限されていたために,共同研究者との議論はオンラインミーティングに頼らざるを得ず,対面での議論よりも不便さを感じた.また,学会や研究会については対面で開催されるものへは出張が制限され,また,オンラインで参加することを理由に授業を休講にはしにくいため,特に時差の存在する国際的な研究集会への参加は難しかった.このため最新の研究動向を理解し,それを踏まえた研究活動を行うという点,ならびに初期の研究成果を当該分野の研究者に公表し意見を聴取することで,研究の進展を図るという点が若干不十分であったと考えている.
以上のように,査読付き国際会議での研究成果の公表は順調に行えたが,新型コロナウィルスの感染拡大に伴う研究環境の変化にうまく対応できなかったと考えている.

Strategy for Future Research Activity

本書類の執筆時点では,新型コロナウィルスの5類移行が計画されており,社会全体としてウィズコロナ生活へ進んでいるようである.これに伴い,所属研究機関でも出張が可能となった.そのため,この数年間で見合わせてきた,研究集会への参加を再開し,特に研究成果の対面での公表を行っていきたい.ただし,オンライン上でも様々な活動が可能なことが分かってきたので,オンラインでの活動も組み合わせて,成果を挙げられるよう工夫したい.
新型コロナウィルスとは別に,研究の内容としては,マスコミに取り上げられるようなインパクトがありセンセーショナルな研究成果を目指すのではなく,研究活動に真摯に取り組み,学術の発展に微力ながら貢献するという意識でいることを心掛けたい.最終的には国際会議や国際学術雑誌で公表できるような質の高い研究成果をあげることが目標ではある.しかしながら,そう一足飛びにはいかないので,その前段階として国内の研究発表の場での,本研究課題の初期段階の成果の公表を心掛けたい.それにより他者からの意見や評価を取り入れることが出来ると思われるので,それらを踏まえて研究内容の質の向上を図りたい.具体的には,LAシンポジウム,情報処理学会アルゴリズム研究会,電子情報通信学会コンピューテーション研究会などを対象として,研究成果の公表を行いたい.

Causes of Carryover

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い,研究成果を公表するための学会等へ参加するための出張と,共同研究者との打ち合わせのための出張など,主に移動を伴う活動が制限されたため,それらのために支出する予定だった予算が残った.そのため,次年度に研究成果の公表や共同研究者との打ち合わせを実施するために,次年度使用額として残すこととした.

  • Research Products

    (3 results)

All 2022 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Int'l Joint Research] University of Alberta(カナダ)

    • Country Name
      CANADA
    • Counterpart Institution
      University of Alberta
  • [Journal Article] Polynomial-Time Equivalences and Refined Algorithms for Longest Common Subsequence Variants2022

    • Author(s)
      Yuichi Asahiro, Jesper Jansson, Guohui Lin, Eiji Miyano, Hirotaka Ono, Tadatoshi Utashima
    • Journal Title

      Proc. 33rd Annual Symposium on Combinatorial Pattern Matching (CPM 2022)

      Volume: - Pages: 15:1-15:17

    • DOI

      10.4230/LIPIcs.CPM.2022.15

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] 重複なし最長共通部分列に関する全列挙法を用いた評価2022

    • Author(s)
      戴銘紳, 朝廣雄一, 宮野英次
    • Organizer
      2022年度 電気・情報関係学会九州支部連合大会(第75回連合大会)

URL: 

Published: 2023-12-25  

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