2022 Fiscal Year Research-status Report
A Research on Auto Identification Method of Acquaintance Terminals Using Advertising Pseudonym
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22K11993
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
北須賀 輝明 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (70343332)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | モバイル通信 / 顔見知りの認識 / プライバシー / 署名 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,スマートフォンなどの携行されるモバイル端末が常時仮名を周辺端末に広告することをもとに,繰り返し接触する端末を顔見知り端末として認識するプロトコルを設計するものである.初年度は主として,署名の匿名化および周辺の関連する研究を進めるとともに,プライバシー保護のための秘匿技術の調査を進めた. 通常の公開鍵基盤とは異なり,Pretty Good Privacyのように各自が知人の公開鍵を保管する状況を想定する.つまり,顔見知りのみが公開鍵を持っており,顔見知りでない者は公開鍵を持っていてはならないと仮定する. 署名の匿名化は,このような想定において,顔見知りでないものには誰であるかを隠しながら,顔見知りに対しては識別を許す技術である.この技術では端末が自らの仮名に対して署名し,この署名を周辺端末にBluetoothなどを使って広告する.通常の署名は署名者の情報を含むため,署名を受信した誰もが署名者のメールアドレスなどの情報を入手できる.そのため,署名送信者は匿名ではなくなる.広告を受信できるあたりに悪意がある者がいた場合,この署名者の情報を使って同一署名者の端末を追跡できる.本研究では,署名に含まれる公開鍵に関わる識別情報(フィンガープリントなど)を削除することによって,署名者の公開鍵そのものを持っている場合にのみ,鍵の検証ができる仕組みを提案した.欠点として,署名を受信した端末は顔見知り端末のすべての公開鍵に対して署名が当てはまらないか検証する必要があり,信頼している公開鍵の数に比例して検証にかかる時間が増加することが挙げられる. 周辺の研究として,日常的にモバイル端末間で直接通信する手段や中継伝送する手段のの研究や対面コミュニケーションの機会を増やすための工夫などについても研究した.次年度以降は引き続きリング署名や秘匿共通集合計算などの利用を検討する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していたほど研究発表に至っていない.情報セキュリティ技術についての動向調査に時間が取られている.
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Strategy for Future Research Activity |
情報セキュリティ技術として,リング署名や秘匿共通集合計算を活用することで,プライバシーリークのほぼない顔見知り認識技術を作成していく予定である.実装には時間を要するかもしれない.
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Research Products
(4 results)