2022 Fiscal Year Research-status Report
自動運転車の安全性を向上するネットワークプロトコルの研究開発
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22K12000
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
吉田 雅裕 中央大学, 国際情報学部, 准教授 (60785913)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | CANデータ収集基盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
自動運転車のCANデータをサイバーフィジカルシステム(CPS)に蓄積することで,より安全な自動運転制御を実現することが期待されている.自動運転車のCANデータは,データのサイズが小さく,毎秒数千個の頻度で生成されるという特徴を持つため,大量のショートパケットを効率よくCPSに収集するためのCANデータ収集基盤が必要となる.本研究では,MEC(Multi-access Edge Computing)を活用して,自動運転車からMECサーバまでの区間はRE(Redundancy Elimination)によるCANデータのキャッシュを行い,MECサーバ上で複数のCANデータのバッファリングを行い,MECサーバからクラウドまでの区間はgzipによる圧縮符号化を行うという階層的可逆圧縮方式を提案する.2022年度は,MECを活用したCANデータ収集基盤を対象に,実際の都市交通網におけるシミュレーション評価を行い提案方式の有効性を評価した.そして,提案方式は,実際の都市交通網におけるCANデータの通信トラヒックを,モバイル網区間は63.2%,インターネット区間は86.9%削減できることを示した.また,提案方式はハンドオーバーが多発するとキャッシュヒット率が低下する.今後は,ミリ波や6Gなどの普及により,さらなるスモールセル化が進むと考えられるため,無線アクセス網においてハンドオーバーが頻発する場合の対策が必要となる.さらに,LPWAや衛星などの異なる種類の通信インフラや,他のIoTのユースケースに対して提案方式の適用を進める必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
CANデータ収集基盤の大規模シミュレーションを行い、提案方式の有効性と今後の機械学習モデルに必要なデータを生成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,無線ネットワークのハンドオーバーを予測する機械学習モデルを作成し,提案方式の性能向上を行う予定である.
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Causes of Carryover |
2022年度の消耗品の購入用途として2744円を残していたが、年度末までに使い切れなかったため、当該助成金2744円を2023年度の消耗品購入費に割り当てる予定である。
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Research Products
(2 results)