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2023 Fiscal Year Research-status Report

Study of high performance and accuracy eigenvalue solvers for quantum many-body systems

Research Project

Project/Area Number 22K12052
Research InstitutionJapan Atomic Energy Agency

Principal Investigator

山田 進  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究主幹 (80360436)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 永井 佑紀  東京大学, 情報基盤センター, 准教授 (20587026)
町田 昌彦  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究主席 (60360434)
宇都野 穣  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究主席 (10343930)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords高性能計算 / 固有値計算 / LOBPCG法 / 量子多体問題
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、量子多体問題から導かれるハミルトニアンの固有値およびそれに対応した固有ベクトルを高速に計算することを目標としている。
令和5年度は、約20年前に当時世界最速の計算機であった(初代)地球シミュレータでLOBPCG法を用いてこの固有値問題計算した際の計算性能と現在の計算機で実行した計算性能の比較を行った。最近の大型計算機に採用されているCPUの計算性能は向上しているため、1ノードでの計算では、現在の計算機のほうが高速に計算できることが確認できた。一方、地球シミュレータはクロスバー構造のネットワークで接続されているため、並列数が増えても通信性能が劣化しにくい。そのため、ノード数(並列数)が多くなると地球シミュレータのほうが高速に計算できていたことが確認できた。このことから、現在の計算機の性能を有効に利用するためには、多少計算量が増えても少ない通信量のアルゴリズムを採用することが重要であることが示せた。
また、GPU計算機を用いて大規模な問題をLOBPCG法で計算する際に、GPU側のメモリ(デバイスメモリ)だけでなくCPU側のメモリ(ホストメモリ)も利用する計算方法を研究した。GPUで計算する際にはデータをデバイスメモリに格納する必要があるが、そのサイズはホストメモリよりも小さい。そのため、デバイスメモリだけでなくホストメモリも用いることでより大規模な問題が計算できることになるが、ホストメモリに格納したデータをGPUでの計算に用いる際にはメモリ間でのデータ転送が必要になる。このデータ転送と演算を同時に実行することでデータの転送のコストを隠ぺいするとともに、一部の計算をCPUで計算する方法を提案した。実際にGPU計算機で計算したところ大規模な問題を高速に計算することが可能であることが確認できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通りに、GPU計算機を用いて計算する際に、GPUとCPU間のデータの転送と演算を同時に実行することでデータの転送コストを隠ぺいするとともに、すべての演算をGPUで行うのではなく一部をCPUで行うことにより、LOBPCG法の計算の高速化や大規模化を実現していることから、研究は順調に進んでいると考えている。

Strategy for Future Research Activity

これまでよりも大規模な計算機に、開発した高速化・並列化方法を適用し、その有効性を確認するとともに、大規模な計算機用の計算アルゴリズムの研究開発を進めていく。特に、計算機が大規模化すると問題になる通信コストを抑えるための研究開発を中心に実施する。また、LOBPCG法を用いて複数固有値を求める際に、計算誤差が累積して計算が破綻することがあるため、誤差が累積しにくい計算アルゴリズムの研究開発を行い、LOBPCG法の安定性の向上を目指す。さらに、開発したコードを実際の量子問題に適用し、新たな物理的知見を得ることを目指す。

Causes of Carryover

(理由)令和5年度においては研究成果が得られた時点で申し込むことができる適した会議等が無く、参加を見合わせたことから次年度使用額が生じた。
(使用計画)次年度分研究費と合わせて、既に得られている新規の研究成果に適した論文誌への投稿料や会議の参加費・旅費として使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Presentation] 初代地球シミュレータと最近の大型計算機におけるハバードモデルに対するLOBPCG法の計算性能比較2023

    • Author(s)
      山田進、今村俊幸、町田昌彦
    • Organizer
      第191回ハイパフォーマンスコンピューティング研究発表会
  • [Presentation] Self-learning Monte Carlo method for electrons, atoms, and quarks and gluons2023

    • Author(s)
      Yuki Nagai
    • Organizer
      East Asia Joint Seminars On Statistical Physics 2023
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2024-12-25  

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