2022 Fiscal Year Research-status Report
Realization of artificial personality based on the concept of eXtended Intelligence
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22K12134
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
藤本 貴之 東洋大学, 総合情報学部, 教授 (20373053)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 拡張知能 / eXtended Intelligence / 人工知能 / Artificial Intelligence / XI / AI / 情報メディア / 情報デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度である2022年度は、主に、拡張知能(XI:eXtended Intelligence)に関する基礎的な研究について進めることができた。拡張知能(XI)に関する研究は、現在、アメリカのMITが中心となって進められているが、一方で未だ萌芽的であり、基礎的な概念や理論の構築は十分ではなく、検討事項は多い。特に、2022年11月に発表されたOpen AIによる「ChatGPT」により、人工知能に関連する社会動向や研究は大きく変容した。これまで実験的、萌芽的であるとされていた汎用性を感じることのできる人工知能が、LLM(大規模言語モデル)によって、一部、実用レベルで稼働されたためである。しかしながら、ChatGPTの高い実用性と利便性が評価されている一方で、その問題、課題は未だ従来的な人工知能分野におけるそれである。いわば、ChatGPTの登場によって、XIの重要性とニーズがあらためて明確化されたといっても良い。よって、ChatGPTの登場以降、研究計画を大きく変更した。そのため、研究実績は大きく進展し、11編という学術雑誌論文として結実させることができた。いずれも、XIに関する課題とテーマとし、その基本的な部分を検討ないし補完する論文である。 2022年8月には、研究代表者が実行委員長となった国際会議The 29th International Conference On Systems Engineering (ICSEng)を、東京の東洋大学にて開催し、多くの外国人研究者を招聘して盛大に行うことができた。この際も、本研究課題の研究を複数、報告することができた。なお、現在、査読中の論文はXI概念と人工人格に関する理論的な研究であり、採録が決定している。本論文は軽微な修正を経て、2023年度中に発表される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2022年度前半はコロナ禍による行動制限が残っていたため、十分な研究活動はできなかった。しかしながら、秋以降になり、規制が緩和されることになったため、積極的な研究活動に取り組むことができるようになった。また、2022年11月に発表された人工知能ChatGPTにより、人工知能に関する関心が高まり、その大衆化によって検討事項や課題が可視化されるようになったため、ChatGPTの解析や課題解決などをたたき台として、さまざまな研究に取り組むことができた。また、2022年8月に研究代表者が実行委員長となった国際会議The 29th International Conference On Systems Engineering (ICSEng)を、東京の東洋大学にて開催できたこと、海外のさまざまな研究者との交流や意見交換ができたため、研究を多様に進展することができたと確信している。
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Strategy for Future Research Activity |
XIに関する基礎的研究を進めつつ、その応用として、本研究課題の課題でもある人工人格の理論的な枠組みについての検討を進め、学術論文として結実させたい。2022年末から2023年春にかけて、ChatGPTの登場により、急速に人工知能研究が盛り上がっているため、それに関連するXIや人工人格に関する研究も多いに深めることができる考えている。研究成果も潤沢で、順次発表する予定である。具体的には、複数の国際学会、国際論文誌などへの論文投稿も予定している。すでに確定している予定としては、2023年8月には、アメリカ・ネバダ州にて開催される国際会議にて、関連する論文、研究成果の発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額として「261,079円」が生じた理由は、2022年度の前半、特に秋までの期間がコロナ禍による行動制限により、予定して研究活動が十分にできなかったことが要因である。予定した研究ができなかった期間で、当初計画していた物品の購入をしなかったため、残余金が生じた。当該金額を次年度分として請求した理由は、昨年の前半に予定をしていた通り、購入予定だったものと同一価格帯・スペックのコンピュータを購入することに充当するためである。
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Research Products
(10 results)