2023 Fiscal Year Research-status Report
視認環境を考慮した立体映像追従視時の明暗順応過程における視機能の変化に関する研究
Project/Area Number |
22K12141
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Research Institution | Gifu City Women's College |
Principal Investigator |
松浦 康之 岐阜市立女子短期大学, 健康栄養学科, 講師 (30551212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 宗樹 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (40398855)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 立体映像 / 拡張現実 / 仮想現実 / 衛生学 / 自律神経 / 重心動揺 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、3D映像視認時における室内環境照明の照度と色温度と3D映像視聴の関係について研究を行う。これにより、3D映像酔いの原因について検討を行い、3D映像視認時における視聴者の安全・安心を担保することを目的としている。2Dおよび3D映像視認と生体反応について、脳機能の観点からの報告がされているが、映像視聴時の視覚疲労に関して、生体反応計測の観点から未解決な部分が多く、検討する必要がある。そこで、今年度は、脳機能だけではなく、複数の生体信号を計測することによって、2D/3D映像視聴時の生体状態の基礎的な検討を行った。実験では、2Dおよび3D映像視認時における視線運動、重心動揺、脳波、心電図の計測を行った。若年者を対象として、立位ロンベルク姿勢による視聴実験を行った。実験は、立位姿勢による測定を行っているため、立位姿勢による疲労が実験結果に反映されないように配慮している。また、2D/3D映像視聴の順番は順序効果を配慮して、ランダムに行っている。複数の生体信号計測による視聴実験の結果、3D周辺視認が最も酔いやすいことが示唆された。一方で、追従視認ではリラックス度が高いため、3D映像視聴時の酔いを軽減できる可能性が示唆された。次年度は、これらの結果と今回の実験結果から得られた課題を基に、2D/3D映像視聴時の視聴環境(室内環境照明)と明暗順応の関係に係る実験データを蓄積とその分析を行い、3D映像酔いの原因について詳細に検討していくことで、本研究の目的を達成する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度実施した複数の生体信号計測による2D/3D映像の視聴実験を行い、分析を行った結果、一定の結果が得ることができた。また、次年度以降に行う研究・実験を進めるための重要なヒントや新たな知見が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況に述べた内容を踏まえ、次年度以降の研究を進めていく。次年度は当初予定していた内容を進めながら、今年度以前の実験結果についても、より詳細な解析を進めていく。これによって、研究を網羅的に進めていく。また、次年度は、2D/3D映像視聴時の室内環境照明と明暗順応の関係性の検討を主として、研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた機器の購入を他の研究費にて購入したため、使用額の変更が生じた。なお、変更が生じた分については、実験に必要な消耗品等の購入や学会発表の旅費に使用する予定である。また、研究計画への影響はない。
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