2022 Fiscal Year Research-status Report
運動予測感覚と移動操作主体感に基づく直感的操作系の実現
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22K12209
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
横田 祥 東洋大学, 理工学部, 教授 (40434386)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 感覚行動システム / 主体感 / モビリティ / 操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
一体感を伴った直感的な移動機械の操作は,自身の意思通りに機械を動作させていると感じる主体感に大きく依存する.この主体感は,機械運動の予測と,実際の運動を知覚する感覚フィードバックにより構成される.特に搭乗型の移動機械の操作における主体感の度合を測るために,申請者が開発したPM(Personal Mobility)を利用する.本研究の目的は,一体感を伴った直感的操作を可能とするために,機械運動を身体感覚として予測する感覚モデルと実際の機械運動を知覚する感覚フィードバックの統合モデルを明らかにし,これを用いて,移動機械の操作の主体感の度合を測り,その度合を最大化する操作系を実現することにある. この目的を達成するために,本年度は次の事項に取組んだ.①PMによる移動機械の運動による重心動揺計測を可能とするためのPMの設計変更と改造.②移動機械を操作するための身体動作を計測するインタフェースの検討. まず,①の研究のベースとして,既存のPMで搭乗者の重心動揺を計測可能とするための設計変更を行った.具体的にはロードセルを搭乗面に配置し,それらの値から重心動揺と搭乗時の身体傾斜を推定可能であることを確認した. ②の身体動作計測のためのインタフェースとして移動機械のフレームの歪を計測することで移動機械を操作するときの操作意図をおおよそ抽出することが可能であることを確認した.この時に部材の残留ひずみ(オフセット)を除去するために移動機械の運動状態を加速度センサとジャイロセンサを用いて推定し,停止状態である場合に,オフセットを除去するようにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は,運動予測感覚のモデル化を行う予定であったが,ここに遅れが生じている.その原因は,PM搭乗時の搭乗者の姿勢について,再現性を伴って計測することができない状況にあるためである.PMを移動させながらの計測では,PM自体の振動や,搭乗者の身体動作の揺らぎなどにより,ノイズが多く混入することが原因と考えている.この問題解決のために時間を要しているためである.
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Strategy for Future Research Activity |
PM搭乗時の搭乗者の姿勢について再現性をもって計測することを可能とし,運動予測感覚のモデル化を行う予定である.そして,運動予測感覚を定量表現することを目指す.
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Causes of Carryover |
当初の予定であった,運動予測感覚のモデル化において,PM搭乗時の搭乗者とPMの運動計測に問題があったため,購入予定であった筋電センサと筋骨格解析ソフトの購入を見送ったため,次年度使用額が生じた. まずは,この問題を解決後,購入予定のシステムを購入し,研究計画に従い研究を推進する予定である.
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Research Products
(2 results)