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2022 Fiscal Year Research-status Report

生活支援ロボットの多拠点間マルチモーダル知識転移を実現するシステム基盤創成

Research Project

Project/Area Number 22K12212
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

萩原 良信  立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (20609416)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords知識転移 / 記号創発ロボティクス / 生活支援ロボット / カテゴリゼーション / 生成モデル / ベイズ推論
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、複数ロボットが獲得した観測から物体や場所の一般的な知識を形成し,この知識を効果的に用いた環境適応を実現する知識転移システムの基盤を創成することである.このため,今年度は,研究代表者が提案した階層ベイズによる環境間における場所概念の転移学習モデルを基盤にロボット間で知識を転移する学習モジュールを開発した.
具体的には,クラウドサービス上で機能する汎化モジュールと各ロボット内部で機能する個体モジュールで構成される.汎化モジュールは,複数の個体モジュールから収集したマルチモーダル情報を観測として汎化された場所概念を形成し,これを事前知識(事前分布)として個体モジュールの学習に転移する.個体モジュールは,汎化モジュールから転移された事前知識(事前分布)を用いる事により,環境で得たマルチモーダル情報(観測)に基づいた適応的な場所概念獲得を可能とする.構築したモデルを用いて仮想環境における場所概念獲得の実験を実施し,ロボット間における知識転移によって新規の環境における場所分類精度が向上する事を明らかにした.また,関連する研究実績として,確率論理によって記述された常識的知識と現場環境で場所概念モデルにより学習した知識を融合する知識転移のモデルを構築した.これらの研究において,国際会議論文3件,国内学会発表6件,受賞3件の研究成果を得た.具体的には,IEEE SII2023において発表した論文がBest Paper Awardを受賞,言語処理学会第29回年次大会において発表した研究が若手奨励賞を受賞,RoboCup Japan Open 2022 @Home DSPL Technical Challengeにおいてロボットデモンストレーションを実施し優勝した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた,ロボット間における知識転移のモデルを構築し,仮想環境における評価実験において学習における有用性が確認された.この実験では,一台の計算機内に個体モジュールと汎化モジュールを構築し,疑似的にロボット間の知識転移システムを構築した.しかし,2023年度に実施予定の実世界での知識転移のデモンストレーションでは,汎化モジュールをクラウド上のシステムとして運用する必要がある.このクラウド上への実装は現在進めており,順調である.そのため,今年度は,おおむね順調に進展した.

Strategy for Future Research Activity

開発した学習モジュールを実世界の複数ロボットにおいて実現する計算論モデルを構成する.複数のロボットの観測が集まる汎化モジュールにおいては,膨大な観測情報からの推論が必要になる.個体モジュールにおいても長期間の観測が蓄積されるため,同様に計算コストが増大する.このような問題を解決するため,まず,Free-Energy Principleに基づく能動学習の枠組みを導入する事で効果的に観測を得る方法を試みる.次に,研究代表者が若手研究において取り組んだ概念のプロトタイプ理論に基づき観測データを間引いて学習時間の低減を試みる.また,実世界の多様な物体と場所についての表現学習を実現するために,Nouveau VAEなどの深層生成モデルを用いた推論と予測を試みる.また,GPTなどの常識的な知識を扱う基盤モデルから現場環境の知識を扱う場所概念モデルへの知識転移についても検討する.

Causes of Carryover

今年度に実施予定であったクラウド上への汎化モジュールの構築が遅れたため,このクラウドサービスの使用料を次年度に使用する計画である.

  • Research Products

    (10 results)

All 2023 2022

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (6 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Inferring Place-Object Relationships by Integrating Probabilistic Logic and Multimodal Spatial Concepts2023

    • Author(s)
      Hasegawa Shoichi、Taniguchi Akira、Hagiwara Yoshinobu、El Hafi Lotfi、Taniguchi Tadahiro
    • Journal Title

      2023 IEEE/SICE International Symposium on System Integration (SII)

      Volume: - Pages: 1-8

    • DOI

      10.1109/SII55687.2023.10039318

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Multimodal Object Categorization with Reduced User Load through Human-Robot Interaction in Mixed Reality2022

    • Author(s)
      Nakamura Hitoshi、Hafi Lotfi El、Taniguchi Akira、Hagiwara Yoshinobu、Taniguchi Tadahiro
    • Journal Title

      2022 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS)

      Volume: - Pages: 2143-2150

    • DOI

      10.1109/IROS47612.2022.9981374

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Symbol Emergence as Inter-personal Categorization with Head-to-head Latent Word2022

    • Author(s)
      Furukawa Kazuma、Taniguchi Akira、Hagiwara Yoshinobu、Taniguchi Tadahiro
    • Journal Title

      2022 IEEE International Conference on Development and Learning (ICDL)

      Volume: - Pages: 60-67

    • DOI

      10.1109/ICDL53763.2022.9962227

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 実世界のマルチモーダル情報に基づく指示語を含んだ言語指示の外部照応解析2023

    • Author(s)
      大山瑛,長谷川翔一,中川光,谷口彰,萩原良信,谷口忠大
    • Organizer
      言語処理学会第29回年次大会
  • [Presentation] ROS2とPythonを使ったAIロボット入門教材 ―趣旨・音声認識/合成・プランニング―2022

    • Author(s)
      萩原良信,升谷保博,出村公成,タンジェフリートゥチュアン,伊藤昌樹
    • Organizer
      第40回 日本ロボット学会 学術講演会
  • [Presentation] 語彙の合成性を有するマルチモーダル記号創発2022

    • Author(s)
      古川和磨,萩原良信,谷口彰,谷口忠大
    • Organizer
      第36回人工知能学会全国大会(JSAI2022)
  • [Presentation] 変分オートエンコーダを活用した実画像からの記号創発2022

    • Author(s)
      吉田悠人,萩原良信,谷口彰,谷口忠大
    • Organizer
      第36回人工知能学会全国大会(JSAI2022)
  • [Presentation] 確率論理と場所概念を結合したモデルによる場所の学習コストの削減2022

    • Author(s)
      長谷川翔一,萩原良信,谷口彰,エフハフィロトフィ,谷口忠大
    • Organizer
      第36回人工知能学会全国大会(JSAI2022)
  • [Presentation] ROS2とPythonを使ったAIロボット入門教材の開発2022

    • Author(s)
      出村公成, 萩原良信, 升谷保博, タン ジェフリー トゥ チュアン
    • Organizer
      ロボティクス・メカトロニクス講演会2022
  • [Book] ROS2とPythonで作って学ぶAIロボット入門2022

    • Author(s)
      出村公成、萩原良信、升谷保博、タン ジェフリー トゥ チュアン
    • Total Pages
      320
    • Publisher
      講談社
    • ISBN
      4065289564

URL: 

Published: 2023-12-25  

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