2022 Fiscal Year Research-status Report
Experimental analysis of video and audio viewing for the immersion and the influence on the evaluation by unconscious feeling and the joint-seeing
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22K12228
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
広田 すみれ 東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (90279703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
破田野 智美 (竹澤智美) 甲子園大学, 心理学部, 講師 (50425039)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 共視聴 / 映像 / 共感 / 身体性 / ライブ感 / 情動伝染 / 連続測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は動画視聴に関する主観の連続測定法、メディアと感情や共視聴に関する文献収集を通し手法の検討と計画の再検討、機器準備を行った。 まず1)動画視聴を生理指標で連続測定した櫻井・清水(2008, 2012)、吉田・福川(2022)、野村・荒生・長谷川(2019)等を検討した。焦点はデバイスによる主観的臨場感の測定法で、先行研究ではスライダーやジョイスティックをHSPやVBのプログラムで制御している。そこでジョイスティックを購入、試作の結果、通常のゲームコントローラが利用可能なことが明らかになった。但し測定する感覚は研究で異なり(例.没入感、ポジティブーネガティブ)、それによりデバイスの動く方向等を決める必要がある。今のところ「ワクワク感」(覚醒&快感情)が候補。感情測定はMauss & Robinson(2009)によるレビューも参考とし、測定指標は、主観測定(「ワクワク感」)、心拍数、血圧が候補で、表情および眼球運動については可能性を検討中。 2)見せる動画の要件も検討した。先行研究では既存の映画から切り出した短いものを使用している(3-5分程度)。本研究では共視聴時のコミュニケーションも問題のため、検討に際し、現実にどんな場面がコメント行動を生みやすいかを山本(2011, 2010)等やTV視聴時のツイート等を参考としてコメント行動とその際の主な感情を踏まえて選ぶ予定。 3)海外では本テーマに関し、感情伝染他、共視聴(co-viewing)研究が一定数あった。だが主に視聴の悪影響に注目した親子の共視聴を扱っているため、そうではない研究(Kim, Merril Jr., & Collins, 2020;Tal-Or, 2016等)を今後検討予定。 なお前身の関連研究を日本心理学会大会で発表し、また電子情報通信学会和文誌に投稿、採録された(竹澤・広田, 2023)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究の収集は大体行い、方法の検討は行えたので計画通り。ただしコロナ禍の影響もあり、対面での予備実験は少し遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は前期のうちに個人での予備実験を行って測定が予定通り実施できるか検討の上、年度末から来年度の初めにかけて本実験(共視聴(直接および間接)の実験)を行う予定。 ただ今年度予定していた国際学会は急激な円安もあり、前年度に実験を行わなかったために生じた残額との合算などと合わせ、実施可能な形式を検討する。当初の位置付けは情報収集のためだったが先送りすることから、成果発表として行うことを考える。
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Causes of Carryover |
2022年度はコロナ禍でまだ対面実験の実施になお制約があったため、予備実験の実施が次年度に延び、謝金など実験実施費用が生じなかった。また実験刺激となる動画作成を外注する予定だったが、先行研究によると必ずしも新しく作る必要がないことがわかったため、その費用が残った。なお次年度以降の国際学会参加が円安のために予算通りでは実施が困難になることが予想されるため、これらに振り向けることを考えている。
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