2022 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of archetype glycan structures in the glycan structure repository and its practical application
Project/Area Number |
22K12267
|
Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
木下 聖子 創価大学, 糖鎖生命システム融合研究所, 教授 (50440235)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 糖鎖 / セマンティック・ウェブ / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、糖鎖構造リポジトリGlyTouCanに登録されている糖鎖構造を整理し、生物学者が扱いやすい形式で情報を提供することを目指している。そのために、糖鎖構造がよく付加するタンパク質や脂質に結合する還元末端に着目し、還元末端の単糖の化学式(状態)だけが違う複数の糖鎖構造を、一つの包括的な糖鎖構造にマッピングし、データを整理することとした。この包括的糖鎖構造をarchetype glycanと呼び、全く同じ構造だけど還元末端だけが異なる糖鎖構造情報を処理し、すべての糖鎖構造のarchetype glycanの計算を試みた。稀に現れる糖鎖構造や、単糖組成を表す糖鎖情報を省き、それ以外の9割近くの糖鎖構造のarchetypeを計算することができた。また、すべての糖鎖構造がarchetype glycanと連携する情報もセマンティック・ウェブ技術を用いて作成し、データベースに格納した。さらに、archetype glycanを入力した場合の関連する糖鎖構造、逆に糖鎖構造のIDからそのarchetype glycanが出力されるよう、application programming interface (API)を開発した。このarchetypeの概念を糖鎖科学コミュニティにお知らせするためのチラシを作成し、国際学会で配布し、口頭発表も行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画以上に進展しており、archetype glycanの普及活動を早めに始めることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は当初の計画通り、GlyTouCanおよびGlyCosmosにarchetype glycanの情報を導入し、糖鎖構造情報を表示する際に必ず連携しているarchetype glycanが表示されるようにする予定である。またarchetype glycanだけの一覧表示や、これらの情報を解析するツールも開発する。さらに、普及活動も継続していく予定である。
|
Causes of Carryover |
予定していた出張(学会発表)がコロナ禍の関係で行けなかったため、次年度の学会発表に利用することにした。
|