2023 Fiscal Year Research-status Report
ソースプログラムの頻出パターンに基づくプログラミング学習支援
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22K12291
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
村川 猛彦 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (90304154)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | プログラミング / 学習支援 / 大規模言語モデル / C言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
大規模言語モデルを使用し,C言語の頻出パターンの手がかりになる情報や,ソースプログラムを生成することを試みた.公開されている大規模言語モデルからLlama2を選定して使用し,2022年度の授業で使用したC言語のソースプログラムによるファインチューニングを適用したものと,適用しなかったものとで,様々なプロンプトを与えてソースプログラムを生成させたところ,ファインチューニング適用有のものが不備(構文エラーなど)が少ないことを確認した.大規模言語モデルからのC言語の頻出パターン取得は,プロンプトを与えても望むものが得られず,目視に基づいて初学者が学ぶことになる10種類の頻出パターンを取得した.各頻出パターンをプロンプトに与えてソースプログラムを生成させると,switch文ではおおむね意味のあるソースプログラムが得られたが,do-while文については適切でなかった.1回の生成に,ファインチューニング適用無では30秒程度,適用有では2分程度を要し,対話型による生成・活用には課題があることも確認した. 学習支援に関して,生成AIの一つであるChatGPTを用いて初学者向けの日本語プログラム解説文の生成を実施した.与えるプログラムに行番号や実行結果を添え,コードブロック形式の出力を抑制することで,プログラムを単に与えて解説文を生成させるよりも明瞭な解説文を生成できることを確認した.エラトステネスの篩についてソースプログラムと解説文(人手と本手法の2種類)を学部生に読んでもらった結果,生成した解説文は学習支援に十分な内容であることを確認し,実用への足がかりを得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に述べた事項はおおむね達成できているため.
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Strategy for Future Research Activity |
大規模言語モデルや生成AIを活用した「頻出パターンの取得」「学習支援システムの更新および利用」を進めていく.成果を取りまとめながら,国内・海外で成果発表を積極的に行う.
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Causes of Carryover |
当該年度においては,人件費の効果的な活用ならびに計画していた成果発表が行えなかったため,予算を執行できなかった. 令和6年度は,大学院生によるシステム開発,および国内・海外の成果発表を積極的に行う.
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