2023 Fiscal Year Research-status Report
スマートフォンとAI技術を用いた新しい点字自己学習支援システムの開発研究
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22K12298
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
岡崎 泰久 佐賀大学, 理工学部, 教授 (90253583)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 点字 / 点字学習 / 視覚障害 / カード教材 / 個別学習 / セルフラーニング / 物体検出 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中途視覚障害者でもスマートフォンを活用できることに着目し、点字を学習するためのセルフラーニングツールとしてスマートフォンを活用する新たな学習環境の構築を行うものである。本年度は、下記に示す通り、研究計画に基づいて、昨年度までに開発を行ったアプリの改良を進めながらAI活用適応型指導と学習管理機能の研究開発に取り組んだ。 (1)AI活用型適応指導:学習者に応じた適応的な学習指導のための課題推薦手法として、Multi-Armed Banditsアルゴリズムを用いた新たな課題提示手法を考案し、シミュレーション実験によりその可能性の検討を行い、アプリへの実装を行った。 (2)学習管理機能:端末で行った学習の記録をサーバに送信し、学習者の学習履歴をサーバに蓄積して管理可能とした。 (3)アプリの改良:昨年度に実際に視覚障害者に試してもらい評価した結果を踏まえ、ユーザインタフェースの改良と学習モードの追加を行った。前者では、ジェスチャによる操作から、Google社の提供する視覚障害者のための読み上げ機能であるTalkBack機能に対応したボタン操作へ変更を行った。後者においては、学習者が点字を学習する学習ーモードと、その成果をクイズによって試す練習モードの開発を行い、その実装を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画として、学習管理機能、AI活用型適応指導をあげている。下記の通りそれぞれの目標を概ね達成できており、当初の計画通りであると判断した。 (1)学習管理機能:学習者がアプリを用いて行った学習記録は、サーバに蓄積されるとともに、その結果を端末に表示することで、学習進捗を確認しながら学習可能となった。さらに、サーバに蓄積された学習記録の分析は、次のAI活用型適応指導にて使用されることで、学習進捗を踏まえた適応的な学習指導を実現できた。 (2)AI活用型適応指導:研究計画時は、専門家知識をルール化することで、AI活用適応型指導の実現を想定していたが、強化学習で用いられている手法が応用可能であることに着目し、その応用可能性の検討を行うとともに、シミュレーション実験によってその可能性を確かめることができたため、MABアルゴリズムを用いた新しい手法を実装することとした。 (3)アプリの改良:TalkBack機能に対応したボタン操作によるインターフェースへの改良を行うとともに、カードを用いて点字の学習を行うだけでなく、クイズによりその成果を自動確認できる機能を追加することにより、学習支援環境の改善を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画にしたがって、引き続きAI活用適応型指導の研究開発を進めていくとともに、開発した学習支援環境を、実際の視覚障害者の点字学習へ応用する実践的評価、および、その分析を行っていく。
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Causes of Carryover |
全体として当初計画より支出が削減されたたため、次年度使用額が生じた。その額は次年度の研究計画に影響を与えるものではなく、当初の研究計画に沿って予算執行を行っていく。
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Research Products
(1 results)