2022 Fiscal Year Research-status Report
高校生アスリート用携帯端末栄養評価ツールを用いた食事介入の有用性に関する研究
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22K12305
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
小林 知未 武庫川女子大学, 食物栄養科学部, 准教授 (70585752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 充 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (40173322)
上田 由喜子 龍谷大学, 農学部, 教授 (40310841)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 食事調査法 / 食物摂取頻度調査法 / スポーツ栄養 / 食事評価法 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、「FOOD」を単一の食品(例:りんご)のみならず「料理(カレーライス)」を含めたものと定義した。我々は、FOOD100グラムあたりの栄養素等摂取量を算出した。管理栄養士が、栄養素含有量に大差を認めなかったFOOD項目は、概念的に同一の項目として判断し、統合した。 日本食品標準成分表八訂に基づき、写真法の調査データから個人ごとに1日あたりの栄養素等摂取量を算出した。高校男子野球部員である対象者343名(のべ735名分の食事記録)が摂取した食事で、一度でも出現した料理は1918個であった。100g当たりの栄養素等含有量(エネルギー、たんぱく質、脂質、レチノール当量、食塩)に大差を認めないものを1つにまとめた。この作業を数度繰り返した結果、145個のFOODにまとめることができた。 FOODリストを作成するために、供給率法を用いて118FOODを抽出した。さらに、重回帰分析(ステップワイズ、変数増加法)を実施し、81FOODを抽出した。供給率法と重回帰法から得られた食物で重複した食物78個を除外し、食物数を121個とした。食品リストの食物の中で、調理形態は異なるが、栄養素組成が殆ど変わらない食物を集め、食物を再編成し、81FOODとした。さらに、少数の対象者にしか摂取されていない食物を除外するために、調査を受けた者のうち2%以下(735名中15名以下)の対象者にしか摂取されていなかった食物を除外し、レチノール当量への寄与が高い臓物料理を加えた。最後に、調査を実施する季節によく出回っているがリストには含まれていない果物を追加し、最終的に78FOODのリストを完成させた。これらについて八訂日本食品標準成分表に記載されている全ての栄養素(58種類)についての構成百分率を求めると、平均値が95.8%、最小値が糖アルコール61.4%、最大値がモリブデン98.8%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
食事評価ツールの開発は進んでおり、現在、対象者が携帯電話で使用できる形態にするために準備を進めている。妥当性研究を行うまでに作業完了する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
日常的な食事を評価してもらう妥当性研究を行う。対象者は高校男子野球部員60名を予定している。平日、休日計2日間食事記録を行ってもらう(以下、RD)。同日、携帯電話を用いて開発した食事評価ツールに入力してもらう(以下、ツール)。RDとツールから算出された栄養価を比較し、妥当性を検討する。妥当性が確認された後、スポーツ栄養介入時に月に1回程度食事評価を行い、アプリケーションの使用感やバグ等の有無についてアンケート調査を実施し、改良を重ねる予定である。
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Causes of Carryover |
アプリを作成する時期が遅れたため、差額が生じた。今年度は妥当性調査を行うと共に、スポーツ栄養の介入も行い、その効果を評価する。そのため、食事評価ツール開発費に加え、妥当性検討に必要な機器、スポーツ栄養の介入に必要な機器も購入予定である。
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