2023 Fiscal Year Research-status Report
開発途上国における居住環境向上を目的とした換気性能を有する環境配慮型防音窓の開発
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22K12437
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
西村 壮平 熊本高等専門学校, 生産システム工学系MIグループ, 准教授 (00442484)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 防音 / 音響理論 / 挿入損失 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,初年度に導いた音圧成分の低減に関する理論式の妥当性の検証のため,実物実験データとの比較を行った.その結果,双方の共振周波数の位置が良く一致し,理論式の有効性が認められた.次に,得られた理論式を基に防音ユニットの挿入損失を求め,高調波音圧成分のレベルを抑制するための入出口の面積比について検討を行った.結果として,出口位置を防音ユニットの半分の長さに設定し,入口に対する出口の面積比を0.78とした場合,顕著な低減効果を得ることが理論的に明らかになった.この結果を纏め,国外学術誌(Noise Control Engineering Journal)に投稿し,採録された. また,2022年12月~2023年9月まで在外研究員としてカタルーニャ工科大学へ訪問し,研究協力者のJordi Poblet-Puig 准教授の下で数値解析手法による放射音発生メカニズムの解析に取り組むことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は単一の防音ユニットについて音響理論計算を確立し,その成果を国外学術誌に発表することができた.しかし,研究計画で示す複室構成の防音ユニットの検討までは至っていないため,やや遅れていると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
複室構成の防音ユニットの音響理論を確立すると共に,三次元熱流体解析を用いた換気シミュレーションを実施し,遮音性能と換気性能の目標値達成に向けて取り組む.
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Causes of Carryover |
2022年12月~2023年9月まで在外研究員で渡航しており,使用予定であった経費は次年度に持ち越して使用することにしたため.
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