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2022 Fiscal Year Research-status Report

栄養元素循環型の多孔質材料の開発と水質浄化システムへの応用

Research Project

Project/Area Number 22K12450
Research InstitutionChiba Institute of Science

Principal Investigator

手束 聡子  千葉科学大学, 危機管理学部, 准教授 (70435759)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords層状複水酸化物 / コンクリート / 水質浄化 / 環境材料 / 多孔質 / コンクリート
Outline of Annual Research Achievements

日本の沿岸海域は豊かで多様な生態系が育まれている。沿岸海域に繁茂する海藻草類は、種々の海洋生物の餌料であるほか、魚介類の産卵場や成育の場となるとともに、富栄養化の要因である窒素やリンを体内に取りこみ、水環境を浄化する機能を有している。さらに、空気中から海に溶け込んだ二酸化炭素を吸収し、光合成により酸素として排出する二酸化炭素固定効果もある。そのため、生物多様性の効果,水質浄化の効果,炭素固定効果を維持するため、海藻草類が繁茂する水環境を修復・保全する技術の開発が重要な課題となっている。
本研究は、海藻草類の栄養源となる硝酸イオンやリン酸イオンを選択的に吸着する層状複水酸化物(LDH)をポーラスコンクリートに混和した LDH 混和ポーラスコンクリート(LPOC)を介在し、海水から供給される栄養元素(N, P)を海藻草類が吸収し成長するとともに、海水から栄養元素を回収して LPOC が再生する、栄養元素の自動循環システムの構築およびその効果の検証を目的としている。
本年度は、一般的なMgとAlを構成元素とするMg-Al-Cl型LDH を混和したLPOCを作製し、LPOCの陰イオン吸着特性について基礎的なデータの収集をおこなった。まず、ポーラスコンクリートとLDHとの適切な配合比について検討を行なった。さらに、LPOCの陰イオン吸着性能の評価を行った結果、LPOCはLDHと同様に硝酸イオンを選択的に吸着できることがわかった。また、LDHのイオン交換能はポーラスコンクリートに混和しても維持できるが、イオン交換速度は遅くなることが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、一般的なMgとAlを構成元素とするMg-Al-Cl型LDHを混和したLPOCを作製し、LPOCの陰イオン吸着特性について基礎的なデータの収集をおこなった。ポーラスコンクリートとLDHとの適切な配合比や人工海水による海藻草類の栄養源となる硝酸イオンの吸着特性についての知見を得たことから、計画通り順調に進展していると言える。一方で、海水による実証実験を行う設備の準備については、予定していた場所での準備が難しくなったため、代替えとなる設備について再検討を進めている。

Strategy for Future Research Activity

今後、海藻草類の栄養源となる金属を含むLDHを混和したLPOCを作製し、人工海水を用いて陰イオン吸着特性について基礎的なデータを収集する計画である。また、海水による実証実験を行う設備の準備ができ次第、LPOCの海藻草類の付着について検証する計画である。

Causes of Carryover

海水を用いた実証実験を行うための設備の準備に遅れが生じているが、次年度に使用予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 層状複水酸化物を配合したコンクリートの海水における 元素循環に関する基礎検討(第1報)2022

    • Author(s)
      手束聡子
    • Organizer
      第63回粘土科学討論会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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