2022 Fiscal Year Research-status Report
Food Taboos and Infant Stunting in Rural Malawi: An Anthropological Study of Health
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22K12570
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
佐藤 美穂 長崎大学, 熱帯医学・グローバルヘルス研究科, 助教 (40607256)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 食物禁忌 / 発育阻害 / マラウイ / IYCF / 健康人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、乳幼児の発育阻害(低栄養・低身長)が著しいマラウイで、離乳食に使われる食材に関する人々の文化的認識を文化・健康人類学的に分析し、発育阻害の疫学・公衆衛生学的エビデンスとの関連を明らかにすることを目的とする。具体的には、1.人々にとって身近な食品・食材がどのように文化的に認識され、分類されているのか。2.栄養不良、あるいは、ある特定の食品・食材の摂取と病気との関連はどのように考えられているのか。3.実際にどのような離乳食がどのように与えられているのか。これら3点を明らかにする。 本研究は、特定非営利活動法人ISAPH (アイサップ)のマラウイ国ムジンバ県の事業地において、ISAPH、現地ムズズ大学との協働で実施する研究である。 研究初年度は、二度フィールド調査を実施し(2022年10月、2023年1月)、現地での調査体制を確認し、データ収集を開始した。研究参加者は食材を各々が思うグループに分類し、かつ、子どもに与えるのが好ましい食材、好ましくない食材を10ずつ順位づけを行った。その際、分類の理由、順位付けの理由を聴き取った。 現在データ分析中であるが、主に5歳以下のこどもを持つ母親の身近にある食材が、彼女たちの視点から数群に分類された。また、先行研究でも指摘されているように、身近にある栄養価の高い食材が、子どもの離乳食の材料として必ずしも選択されていないこと、それらの理由について確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ISAPHマラウイ事務所の協力により、研究初年度よりスムーズな実施が可能となり、ほぼ当初の計画通り進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の研究では、研究参加者は食材を各々が思うグループに分類し、かつ、子どもに与えるのが好ましい食材、好ましくない食材を10ずつ挙げた。このデータ収集は雨季に実施されたため、研究2年次には、初年次と同様のデータを乾季に収集する。さらに食材と調査地における子どもの罹患率が高い疾病との関連を丁寧に聴き取ることを予定している。
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Causes of Carryover |
年度末に対面での国内での打ち合わせを計画していたが、オンライン開催となったため、翌年度の国内対面での打ち合わせ経費として使用予定である。
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Research Products
(1 results)