2022 Fiscal Year Research-status Report
大メコン圏社会主義国の基礎教育普及格差と越境児童生徒への域内教育協力ネットワーク
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22K12581
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
瀧田 修一 東亜大学, 人間科学部, 教授 (00510033)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ASEAN / メコン地域 / 基礎教育 / 教育協力 / 移行経済国 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年に発足したASEAN共同体と注目を集める大メコン圏(GMS)開発、その背景のもと、本研究の目的は、特に域内経済発展格差に揺れる社会主義からの移行経済国で未解決の教育課題となっている基礎教育学齢のニューカマー(ベトナム、ラオス、中国雲南地方国境を流出入する外国人児童・生徒や無国籍の山地民児童・生徒など)の初等教育・前期中等教育就学の阻害要因とその教育格差を多面的に分析し、さらに越境する児童・生徒の教育のために学校内外の多様なアクターが作る教育協力ネットワークの形成状況とその役割と可能性を解明することである。多様なメコン川流域の移行経済国において如何にして越境児童・生徒の就学を達成できるのか(就学格差の是正)、各研究者の専門性を持ち寄り融合させ、その方策とそれに対する大メコン圏の域内発信型国際教育協力ネットワーク構築の重要性を示す。 令和4年度は現地調査を中心に活動した。具体的にはラオスを中心にベトナム、中国、タイとの国境3カ所に調査拠点を設定、3年の継続調査を実施する。 (国境1)ノーンカーイ県ノーンカーイ郡(タイ)=首都ヴィエンチャン(ラオス)第1メコン友好橋、 (国境2)ボーテン(ラオス・ルアンナムター県)=モーハン(中国雲南省)、 (国境3)デンサワン(ラオス・サワンナケート県)=ラオバオ(ベトナム)において、ラオ・中国・ベトナム家族と各国教育協力ネットワークへ面接とアンケート調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書の計画通り概ね進行している。新型コロナウィルス感染拡大の影響により、研究代表者の渡航回数が制限されたことは想定外であったが、現地研究協力者の協力により、その不安材料は研究計画の進行に大きな影響を与えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、令和4年度からの継続で現地調査を中心に活動予定である。新型コロナウィルス感染拡大も収束に向かっており、現地での積極的な活動を予定している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大のため、研究代表者の海外現地調査渡航が制限された。そのことにより、予定していた海外渡航のための旅費が一部未使用となった。
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Research Products
(4 results)