2023 Fiscal Year Research-status Report
植物方言を地域研究資料として位置付けるための実践的な研究
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22K12582
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Research Institution | Natural History Museum and Institute, Chiba |
Principal Investigator |
島立 理子 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (00332354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 清志 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (20405624)
大久保 悟 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, グループ長 (30334329)
吹春 俊光 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (50250147)
小田島 高之 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (70250131)
柴崎 茂光 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (90345190)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 植物方言 / 植物利用 / 民俗知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の成果の1つとして位置付けている、「千葉県の植物方言」(1971年刊行)のデータベース化の準備のために精査を行った。刊行から50年以上が経過しており、記載されている市町村も現在のものとは大きくかわっているため、新しい標記に変更するなどの作業を行った、一方でこの作業によって、方言を採集した地域が点として落ちなくなる(現在の行政区画は大きい)というデメリットも発生するが、使い勝手を優先することとした。 「日本植物方言集成」 に収められている方言と「千葉県の植物方言」も適宜行っており、方言の分布について検討をはじめた。 さらに、「千葉県の植物方言」所収の植物利用についてもまとめた結果、ここ50年間で植物利用が著しく減少していることが明らかになったとともに、利用方法も変化していることがわかった。「千葉県の植物方言」によれば、節分に家の戸口にトベラを指している例が散見されるが、1980年代以降の自治体誌の民俗編によれば、トベラを利用しているところは見当たらない。この間の変化であることがわかった。 博物館で収蔵している写真資料の整理、データベースの作成のための植物名および方言名についての入力を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オンラインによる研究会だけでなく、今年度は対面による研究会も実施し、野外調査も行った。 データベース構築に向けて、「千葉県の植物方言」の精査も順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度にあたるため、「千葉県の植物方言」のデータベースづくりを進める。
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Causes of Carryover |
オンラインにより研究会を開催したため、交通費等の支出が抑えられた。 研究代表者が博物館の業務で多忙であったため。
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