2023 Fiscal Year Research-status Report
An approach from leisure and tourism theory to the growing problem of loneliness
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22K12607
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Research Institution | Osaka University of Tourism |
Principal Investigator |
山田 良治 大阪観光大学, 観光学部, 教授 (00135831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 祐三子 和歌山大学, 観光学部, 教授 (40346250)
竹田 茉耶 島根県立大学, 観光学部, 准教授 (80825711)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 孤独病 / 地域貢献 / 大学教育 / 大学評価 / サービス経済化 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域の社会経済の大きな変化は、大学の地域貢献活動のあり方に従来とは異なる意義・役割を求めつつある。地域の変化を象徴するひとつの現象は、「孤独病」という社会的病理の蔓延であり、地域とのコミュニケーションにおいてこの問題への対応を欠かすことはできない。こうした状況に対する大学、とくに観光大学という特殊な大学がどのような関わり方をすべきかを分析した「地域の変容と『観光大学』の役割」という論文を月刊『社会教育』2023年7月号に発表した。関連して、8月10日に行われた「大阪観光大学教育シンポジウム」において、孤独に対抗するコンセプトとして「楽しむ力」を提示し、「豊かな人生を楽しむ力を育む―偏差値教育を超えて」と題する基調講演を行った。 同年12月10日の大学評価学会第65回研究会では、これらの研究成果を大学評価という観点からさらに内容を展開し、「楽力で育つ青年・大学・地域社会」と題する招待講演を行った。 同月20日に実施された「大阪観光大学創立記念学術シンポジウム」では、「サービス産業化する人間社会における大学の役割・・観光の大学の課題」と題する講演を行った。孤独問題やそれに対抗する概念としての「楽しむ」ことへの意識の発展が、サービス経済化する現代社会の必然的な産物であることを論じると共に、こうした時代における大学改革のあり方、とりわけそこにおける「観光学」の意義と役割を提示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
関連学会及びシンポジウムでの講演・投稿という機会を利用して、テーマに関わる一定の分析と課題の提示を行ってきた。しかし、本格的な資料・文献のサーベイの面では当初計画ほど進捗せず、これらを前提として予定したアンケート調査の企画と実施については、構想の段階にとどまっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
1)資料・文献の追加的収集とサーベイ 2)アンケート調査の企画と実施 3)これらを前提とした孤独問題への対抗概念としての「楽しむ力」をテーマとする論文または書籍という形でのアウトプットの公表。
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Causes of Carryover |
予算には、インターネットを通じたアンケート調査費用を含んでいるが、昨年度実施に至らなかったため次年度使用額に含めて計上した。
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