2023 Fiscal Year Research-status Report
女性労働をめぐる運動と表現―戦間期日本のダイナミズムと連帯への模索に着目して
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22K12636
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
水溜 真由美 北海道大学, 文学研究院, 教授 (00344531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀口 まか 龍谷大学, 文学部, 教授 (10554082)
辻 智子 北海道大学, 教育学研究院, 教授 (20609375)
上戸 理恵 札幌大谷大学, 社会学部, 講師 (00731150)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 女性労働 / 労働運動 / 文化活動 / ジェンダー / 戦間期 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、ほぼ毎月研究会を開催し、研究協力者(広瀬玲子・岸伸子)を含む6名のメンバーが、数回ずつ文献報告と研究報告を行った。文献報告は、主として職業婦人、カフェーの女給、プロレタリア文学運動に関する近年の研究書をテキストとした。研究報告は、2024年度に出版予定の論集における各々の分担内容を中心として行い、1~3月の研究会では、各自の草稿を検討した。なお論集における分担は、水溜真由美が中本たか子『モスリン横丁』と松田解子「おりん」三部作、辻智子が繊維女性労働者の表現、亀口まかが奥むめをの「婦人セツルメント」と「働く婦人の家」の活動、上戸理恵が佐多稲子の初期作品、広瀬が三瓶考子『日本綿業発達史』と丸岡秀子の農村女性研究、岸が桟敷よし子による女子寄宿舎・教化係の活動である。 また、4月には秋田県の銅山跡地でフィールドワークを行い、荒川鉱山跡地である大仙市の大盛館では松田解子の足跡をたどった。11月には亀戸を中心に墨東地区においてフィールドワークを行い、戦前における当該地域の繊維産業の状況や労働運動等について理解を深めた。 9月には、日本社会教育学会第70回研究大会において、辻が研究発表を行うと共に(「1920年代後半~1930年代の女性労働者と教育運動―関東紡織労働組合沼津支部(東京モスリン紡織沼津工場)にそくして―」)、辻のコーディネートによりラウンドテーブル「高等教育を経験した女性と女性労働者との「出会い」の可能性を考える」を開催し、研究協力者の広瀬が「女性労働研究の嚆矢・三瓶孝子『日本綿業発達史』(慶応書房、1941年)に見る女性労働の叙述」、同じく研究協力者の岸が「疾風怒濤の青春―日本女子大学校社会事業学部卒業生の進路と桟敷よし子の半生」のタイトルで報告を行い、亀口がコメンテーターを務めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した研究の目的と研究実施計画にそって着実に研究が進んでいる。2024年度の出版企画が具体化し、各自の担当箇所について原稿完成の目途が立っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、当面は、今年度出版する予定の論集について、各自が執筆した草稿を読み合い、意見交換を行いながら修正を重ね、原稿を完成させる。また、各自の研究内容をふまえながら、論集全体のテーマについて改めて検討を行い、序論や資料を含めて全体を整える。
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Causes of Carryover |
次年度は研究成果のまとめとなる論集の出版を予定している。そのため、献本買い取り分も含めると、予算の大部分が出版経費として支出される見込みである。しかし、論集の出版のためにも研究経費が必要なので、今年度分の使用額の一部を、次年度使用額として確保することとした。
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Research Products
(3 results)