2023 Fiscal Year Research-status Report
十二音技法に内在する造形芸術の概念の解明、及び同作曲技法を用いた造形制作への応用
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22K12692
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
尹 智博 香川大学, 教育学部, 准教授 (90549677)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 十二音技法 / シェーンベルク / ハウサー / パラメトリックデザイン / アルゴリズミックデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究概要】全音列主義の音楽と現代建築との比較考察に関する研究が確認される一方で、その基となる十二音技法の音楽と造形芸術に関する研究については、これまで行われていない。十二音技法は、自動生成的手法を持つ作曲技法と捉える事が可能であり、その作曲技法には現代のコンピュータ時代におけるパラメトリックデザインに通ずる「アルゴリズム」が存在する。これより作曲技法である十二音技法には、ある種の造形芸術の概念と、造形芸術の制作にも応用できる「デザイン手法」があると仮説が立てられる。 本研究はこの仮説に基づき、①十二音技法に内在する造形芸術の概念について明らかにし、②十二音技法を用いた造形芸術の制作手法への応用について考案する。【研究実績の概要】令和5年度においては、①の項目に関して、日本建築学会大会での口頭発表を行った。②の項目に関して、日本基礎造形学会、及び韓国基礎造形学会の大会にグラフィック作品等の発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の採択年度に、代表者が異動した事に伴い、異動先の研究室における機器等の不足不備があり、そこで起きた研究計画の変更を引き継ぎ、令和5年度の研究を進めていた為。 令和5年度においては、「研究実績の概要」に記した②の項目に関してデザインシステム(プログラミング)の構築までを行いたかったが、まだそこまで達しておらず。この事より「やや遅れいてる。」と自己評価を行った。 一方で①の項目に関しては、学会論文への執筆を始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
【令和6年度】 「十二音技法に内在する造形芸術の概念」について、論文執筆を始めている。 「十二音技法を用いた造営制作」については、作為的なグラフィック作品の制作は可能であるが、デザインシステムに関するプログラミング構築について、可能な限り進めていきたい。
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Causes of Carryover |
ウィーンに所在する研究センターが発刊する研究資料を手に入れる為の購入費用として準備していた分が、購入依頼等を所属機関に申請したが、研究センターが海外発送に対応していない為にその分の額を次年度に繰り越す事となった。
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