2023 Fiscal Year Research-status Report
自転車利用者の危険感知予測モデルに基づく自転車通行空間の検討
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22K12696
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 孝典 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 教授 (10450149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (50435492)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自転車専用レーン / 自転車利用者の危険感知 |
Outline of Annual Research Achievements |
自転車利用者の増加を背景として,自転車と自動車の接触事故が相次いで報告されるようになっている.国土交通省の『安全で快適な自転車利用環境創生の促進に関する検討委員会』では,自転車施策として~安全な自転車通行空間の確保~に取り組んでいる.しかしながら,従来の道路設計法において自転車専用レーンの設計手法は柔軟性に欠いており,道路や環境条件に適した設計が行われているとは言い難い.とりわけ,自転車専用レーンの設計においては,道路や環境条件によって変化する自転車搭乗者の心理的側面について配慮すべきである.対向車とのすれ違いにおいては利用者の危機的意識は高まるものであり,一定の水準を超えた場合には自転車の操舵にも影響が生じ,事故の要因になり得るためである. 昨年度、現場実験により得られたデータを用いて解析を実施した。今年の秋に開催される学会に於いて研究成果を公開する予定である。 自転車走行速度、自転車を追い越す自動車走行速度および追い越す間隔を変化させた現場実験から追い越し間隔 が1.5m以上であれば、自転車利用は危険感知確率がゼロになることが明確となった。今後は更に仮想空間におけるデータを蓄積し、自転車専用レーンの設計につ いて検討を行う予定である。 被験者には臨場感を有するデータ収集するために、実際の自転車搭乗させてVR画像を視聴させて、自転車専用レーンの設置条件と自動車接近に伴う自転車搭乗者の危険感知との関係性を明らかにし、安全な自転車通行区間の実現に寄与する設計因子を定義する予定である。国・地方自治体において自転車ネットワーク計画策定が推進されおり,自転車の利用を促進するためには,安全・安心な自転車利用空間整備は必須である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
自転車専用レーンの仮想空間の映像作成が完了し、同画像を用いて多くのデータを収集する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、多くの被験者によるデータを収集し、自転車利用者が危険感知確率に影響をおよぼす要因について調査および多変量解析を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
現場実験およびシミュ-ションにデータの充実を図る
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Research Products
(1 results)