2022 Fiscal Year Research-status Report
心房細動患者における身体活動量および体組成が左房リモデリングに与える影響
Project/Area Number |
22K12859
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中西 弘毅 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80835140)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 身体活動量 / 体脂肪 / 心房細動 / 左房リモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
心房細動は日常臨床において最も頻度の高い不整脈であり、加齢とともに増加し、世界では3500万人、本邦においても約100万人が罹患している。心房細動の存在は、脳梗塞リスクを5倍、心不全リスクを3倍増加させることから、この発症・再発予防とハイリスク群への治療介入が極めて重要である。これまで我々は心房細動発症前の症例を対象に、加齢による心機能低下は心房が心室に先行すること(J Am Coll Cardiol 2019)、腹部内臓脂肪蓄積が左房機能低下をきたすこと(Nutr Metab Cardiovasc Dis 2021)、心房細動リスク予測モデルが左房機能と関連すること(Circ Arrhythm Electrophysiol 2021)を報告し、左房機能評価の重要性を示した。一方、近年の疫学研究で、身体活動量の低下が心房細動発症の独立したリスクであることが示された。これらの結果から、我々は、心房細動症例においても身体活動量の低下は体脂肪の増加や筋肉量の低下を介して、左房機能低下をきたすとともに、心房細動カテーテル治療後の左房形態や機能回復(リバースリモデリング)に重要な影響を及ぼすと仮説を立て、本課題においては、1)心房細動例における身体活動レベルや体内筋肉量・脂肪量とその分布、2)身体活動量および体脂肪・筋肉分布様式と左房の形態・機能との関係、3)身体活動量および体組成がカテーテル治療後の左房リバースリモデリングや心房細動再発に与える影響を明らかにすることを目標に現在研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、順調に解析を進めている。研究の進行にあたって大きな問題は発生していない。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き解析、さらに論文作成を進める方針である。
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Causes of Carryover |
いくつかの物品購入を本年度行うことができず、翌年に繰り越しとなった。
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