2022 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の手術リスクを可視化する:合併症予測モデルを基軸とした最適な術式選択
Project/Area Number |
22K12896
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
石川 紘司 昭和大学, 医学部, 講師 (40794946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊根 知明 昭和大学, 医学部, 教授 (10407918)
工藤 理史 昭和大学, 医学部, 准教授 (60621985)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 / 骨代謝 / 整形外科手術 / 有限要素解析 / 力学的解析 / インプラント / 術後合併症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に解析業務に従事し、いくつかの結果は国際学会でアウトプットを行うことができた。これまで注力してきた「新薬:Romosozumabの短期間投与が脊椎手術に及ぼす影響」を調査する研究に関しては、プレリミナリーDataでは統計学的に症例数が足りなかったため結論に達することができなかったが、本年の解析を経て目標症例に達し、興味深い結果を得ることができた。有限要素解析と、患者Dataを組み合わせた本研究結果より、Romosozumabの投与は短期間投与(3か月)にも関わらず、椎体領域と椎弓根領域の3次元骨密度を上昇させ、さらにインプラント関連の合併症を減らすことが示唆された。この研究結果はアメリカ整形外科基礎学会(2023年2月)のAwardセッションで発表した。多くの有意義なDiscussionを行うことができたと感じており、現在論文投稿準備中である。 また、もう一つの取り組みとしては国際共同研究である。本課題を通じ多くの国際学会で講演する機会をいただいてきたが、いずれも日本(=骨粗鬆症大国)での研究内容は希少性が高く、多くの反響を得ている。その過程で得た人脈から、一部のプロジェクトは国際共同研究にも発展しており、取り掛かっている。具体的には、Duke大学整形外科・UC Burkeley機械工学学科、並びにCornel大学の関連病院である、Hospital for Special Surgeryと共同研究を行う運びになった。こちらに関しても徐々に進捗を見せてきており、次年度は課題をさらに発展させるべく、国際共同研究にも精力的に従事していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最も時間の要する解析に関しては比較的予定通り進み、メインのプロジェクトに関しては目標症例数に達した。結果の一部は国際学会で発表することができ、現在論文投稿準備中である。また、その他の課題に関してもプロジェクトが発展し、国際共同研究を行う運びとなっており一定の成果は得られていると感じている。
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Strategy for Future Research Activity |
継続して症例登録と解析を行う傍ら、国際学会で発表した研究の論文を完成させることに注力する。また、現在進めている国際共同研究にも精力的に従事していく予定である。具体的には人種間の比較を行う予定である。本課題は長寿大国日本(=骨粗鬆症大国)で行われている貴重な研究内容である一方、「日本人のデータが他の人種で当てはまるのか?」という島国特有のLimitationを払拭できないでいた。国際共同研究を進めることで人種間差に関する疑問にアプローチする。日本人を中心としたアジア人は骨脆弱性の強い集団である一方、有色人種との運動器術後合併症には有意差はないとの報告もあり、結果は興味深いと考えている。
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Causes of Carryover |
研究補助員の勤務日数を十分に確保できず、一部次年度に繰り越す。全体として研究計画に大きな変更点はない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Distal junctional failure after corrective surgery without pelvic fixation for thoracolumbar junctional kyphosis due to osteoporotic vertebral fracture.2023
Author(s)
Kudo Y, Okano I, Toyone T, Kanzaki K, Segami K, Kawamura N, Skimizu M, Maruyama H, Yamamura R, Hayakawa C, Tsuchiya K, Tani S, Ishikawa K, Inagaki K
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Journal Title
Journal of Orthopaedic Science
Volume: In press
Pages: In press
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] びまん性特発性骨増殖症 (DISH) におけるQCTを用いた椎体内3D骨密度評価2022
Author(s)
土谷弘樹, 石川紘司, 工藤理史, 谷聡二, 早川周良, 山村亮, 丸山博史, 岡野市郎, 大下優介, 豊根知明, 稲垣克記
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Journal Title
Journal of Spine Research
Volume: 13(7)
Pages: 910-914
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] The effect of romosozumab for perioperative management of spinal instrumentation - Biomechanical Evaluation using Finite Element Analysis -2023
Author(s)
Ishikawa K, Tani S, Tsuchiya K, Yamamura R, Maruyama H, Matsuoka A, Emori H, Oshita Y, Towatari T, Kudo Y, Alman B, Toyone T, Inagaki K
Organizer
Orthopaedics Research Society, 2023 Annual Meeting
Int'l Joint Research / Invited
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