2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a strabismic vision support wearable system with video presentation based on feedback control
Project/Area Number |
22K12923
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
水野 文雄 東北工業大学, 工学部, 教授 (20432289)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 斜視 / ウェアラブルテクノロジ / ヒューマンインタフェース / ディスプレイ / バーチャルリアリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで我々は,ユーザが指定する任意の2つの方向の視野を両眼に独立して呈示するシステムであるバーチャルカメレオンの開発を行ってきた.バーチャルカメレオンがユーザに与える状態は,擬似的な斜視と考えることができる.我々は,擬似的な斜視を作ることができるのであれば,構成の見直しやデバイスの追加を行うことで,斜視の患者に通常の視野を与えることができるのでは考えた.そこで、斜視の症状をリアルタイムにフィードバックして画面の位置や姿勢を制御し健常な視野の付与と視能訓練が可能なウェアラブルシステムの開発を行うことを目的として研究を遂行している.二年目は初年度に検討した,アクチュエータを用いた画面の位置・姿勢制御を可能とするHMDの機構の試作を行った.斜視患者は視線異なる方向を見るため画面正面とならないだけでなく、視線軸まわりのねじれも含まれるため市販のHMDはず,また,斜視患者は斜視側の視力が衰えていることも想定されるため,単眼HMDモジュールのHMDモジュールの画面位置・姿勢制御について上下・左右方向への並進移動と各軸周りの回転を実現できるような機構とした.可動域については、視野周辺で画面の位置・姿勢を変更すれば良いのと、頭部に装着するということを考慮に入れ、いわゆるマスの集中を図るためパラレルメカニズムを採用して機構の試作を行った.試作したデバイスは一定の性能を示したものの設計の改善が必要であると考えられた.そのため、ディスプレイの位置・姿勢の制御機構は本研究では重要な位置づけとなるため仕様の見直しと機構の検討を再度行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度に引き続き網膜走査型投影型のHMDモジュールの位置・姿勢を制御する機構の試作を行ったが多くの改善点が生じ、仕様および設計を見直すこととなった.初年度の遅れに蓄積する形で開発に遅れが生じた.
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続きディスプレイモジュールの位置姿勢制御装置の開発を行うにあたりその位置・姿勢の制御の自由度の実現と小型のサイズという点の両立を行うことが難航しているため,計画の遂行が充分に実施できているとは言えない状況である.従って、今後の研究遂行においては,サイズや重量について行える仕様の緩和をしながら開発を進めたいと考えている.
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Causes of Carryover |
本研究の目標達成に向けた検討事項の増大に起因する計画遂行の遅れに伴い、使用額が予定より少なくなっているため。本研究の目標達成に向けたシステム開発を行い、成果発表を行う予定である。
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