2022 Fiscal Year Research-status Report
原始的統辞構造構築操作の削減による等位構造・付加構造の真の統一的説明の探究
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22K13107
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
大宗 純 関西外国語大学, 外国語学部, 准教授 (00823204)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 検索Σ / コピー形成操作 / 一致現象 / 束縛現象 / 併合 / 等位構造 / 付加構造 / 極小主義統辞論 |
Outline of Annual Research Achievements |
等位構造・付加構造の真の統一的説明に向けて検索Σという操作に着目した。研究を進める中で、等位構造・付加構造を検索Σから説明するにはまず検索Σがどのような特徴を持っているのか、その解明が必要であることが判明したため、検索Σについて精査した研究成果を国際学会 (First International Conference on Biolinguistics of the UQTR (2022年6月25日))と 国内学会(日本英語学会第40回大会 (2022年11月5日)) で口頭発表を行った。また、後者の口頭発表の内容を修正・発展させたものが研究発表論文集JELS40 (p.8-14) に掲載された(2023年2月28日発行)。これらの研究成果は、検索Σの具現化と捉えられるコピー形成操作 (FormCopy) が一致 (agreement) 現象、束縛 (binding) 現象、虚辞 (expletive) 表現や空演算子 (null operator)に関わっている可能性を示したものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
等位構造・付加構造の複雑な派生を避けるためにはより簡素な理論が必要である。その簡素化に向けて国内外の学会で研究成果を発表できたため、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年になり、現在の極小主義の枠組みに大きな変化があった。この新たな枠組みは理論全体の簡素化に成功しており、等位構造・付加構造の真の説明に近づくものであることが大いに期待される。一方で、これまでの研究で得られた成果をそのままこの新たな枠組みで利用することができなくなった。よって、今後は、これまでで得られた研究成果に微調整を加えつつ、さらに検索Σについて精査していく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により学会・研究会等はすべてオンラインだったため旅費がかからなかった。代わりにコンピューター関連機器等の物品費やオンライン講座受講料等のその他の支出が多くなったが、それに伴い次年度使用額が生じた。
多くの学会が対面実施を再開予定であることを踏まえ、次年度使用額は旅費に使用する計画である。
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Research Products
(3 results)