• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

抄物の比較に基づく室町時代日本語の研究―桃源瑞仙を中心に―

Research Project

Project/Area Number 22K13132
Research InstitutionKyoto Women's University

Principal Investigator

山中 延之  京都女子大学, 文学部, 准教授 (00782591)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords抄物 / 桃源瑞仙 / 百衲襖 / 史記抄 / 室町時代語 / 中華若木詩抄 / 日本語史 / 国語史
Outline of Annual Research Achievements

当初の1年目の計画のとおり、「桃源瑞仙の講抄による抄物(百衲襖・史記抄・蕉雨余滴(四河入海所収))から独自部分を抽出する」作業を進めた。さらにその作業を2年目以降の研究、すなわち桃源と『山谷抄』との関連の究明につなげるため、また、『中華若木詩抄』との関連を調べるため、主に以下の3点の調査・研究をおこなった。
1,抄物全般及び特に桃源瑞仙や『中華若木詩抄』について読解を深める中で、抄物全般に多く見られる〈類義語を重複させる〉という注釈技法に着目するに至り、その用例収集を始めた。この点については、「抄物による語釈的注釈の採集」と題する口頭発表を2023年4月に行う予定である。桃源の抄物では『史記抄』・『百衲襖』を主な調査対象とし、桃源以外の抄物では『中華若木詩抄』や京都大学附属図書館清家文庫蔵『長恨歌抄』等から挙例する。
2,仁和寺・島本町歴史文化資料館等において抄物資料の原本調査をおこなった。仁和寺においてはいずれも講者不詳の『山谷詩抄』(文明12年1480奥書)・『論語鈔』(文明7年1475奥書)等を中心に内容の読解を進めた。島本町歴史文化資料館においては水無瀬家文書調査の一員として水無瀬兼成筆『長恨歌抄』等を調査することができた。これらも、1,の末尾に記した研究発表の調査対象資料とした。
3,本務校での授業(講読国語学A・B)の教材に指定した、佐竹昭広『古語雑談』について、授業内外で読解を進めた。上記1,の研究テーマを発想・整理する上で有益であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまで調査を進めてきた資料に加えて、仁和寺・島本町立歴史文化資料館等においても抄物資料の原本調査をおこない、抄物の言語や享受された環境について研究を深めることができたため。また、その内容の一部をまとめて2023年4月に研究発表をおこなう準備が整っているため。

Strategy for Future Research Activity

これはでの方針を継続して、内容の読解と用例の採集、及び原本調査をおこなう。特に原本調査については、さまざまな機関に赴いて実施したい。昨年度までは従来の新型コロナ感染対策のため、遠距離の調査旅行に不自由があったが、今後はそれが緩和されそうである。関東方面等遠方での調査も再開することによって、研究の進展を図る予定である。
また、それにともない、より幅の広い資料に触れることができるため、読解・研究も順調に進むと思われる。成果を論文・学会発表等の形で公開する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 小川義章師覚書類の翻刻(その5)―『高山寺記録 寺史作成の資料Ⅰ』(その2)―2023

    • Author(s)
      大槻信・山中延之
    • Journal Title

      令和四年度高山寺典籍文書綜合調査団研究報告論集

      Volume: 令和4年度 Pages: 30-50

  • [Presentation] 抄物からの汎用的語釈の採集2023

    • Author(s)
      山中延之
    • Organizer
      国語語彙史研究会(第131回)

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi