2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K13165
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
斎藤 裕紀恵 中央大学, 国際情報学部, 准教授 (50719903)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | Virtual Reality / 英語スピーキング力 / 外国語不安 / 内的動機 / 海外留学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではVRを使った海外留学前の英語授業が、学生のスピーキング力向上に繋がるか、外国語不安を低減するか、学生の海外留学また英語学習への内発的動機の向上に繋がるかを調べることである。本研究で海外留学前の英語授業にVRを利用して、その効果を検証して明らかになることは、VRを使ったTelecollaboration、VRの英語授業の導入など、英語教育の新しい可能性の探求に繋がる。具体的には次の3つの問いを立てて、研究を進めている。問1:海外留学前準備のVR英語授業が、スピーキング力向上に繋がるか。問2:海外留学前準備のVR英語授業が、外国語不安の低減に繋がるか。問3:海外留学前準備のVR英語授業が、海外留学と英語学習への内発的動機向上に繋がるか。
VR授業研究のスケジュールとして 1年目は外国語不安と内的動機に関するアンケート作成、VRと対面授業の授業計画、VRを 使った英語授業に関するパイロット研究を行う予定であった。当初予定よりも研究者が担当するオーストラリアでの1か月の留学プログラムに参加した学生が9名と少なったため、1年目は実験群と対照群を設けずに、Immerse社のVRサービスを使用してパイロットスタディを行った。主に留学前準備としての授業内容の決定に時間を割き、内容としては出国手続き時、ホームスティ―先、また大学内での英会話授業に適したVR空間を選び、授業設計を行った。また今回はパイロットスタディでもあったため、妥当性の点から、ビジネス英語力を測定するTOEIC Speaking Testではなく、一般的な英会話力は測定するCASECをVR授業前、VR授業後、一か月間の留学後に参加学生の内、研究に参加同意をした学生に受験してもらい、アンケートに関しては外国語不安に関するアンケートをVR授業前、VR授業後、一か月間の留学後に回答してもらった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
VR授業研究のスケジュールとして 1年目は外国語不安と内的動機に関するアンケート作成、VRと対面授業の授業計画、VRを 使った英語授業に関するパイロット研究を予定していたが、外国語不安に関してはVR授業前、VR授業後、1か月間の留学後に実施することができた。VR授業前、VR授業後、1か月間の留学後に当初予定していたまたを行う予定であったTOEIC Speaking Testではなく、CASECを実施した。参加予定者が当初予定より少なかったため、実験群と対照群を設定することができなかった点、また留学参加者の決定が、当初予定より遅くなったため、VR授業が予定して回数を行うことができなかった点を翌年度の改善点として挙げる。
|
Strategy for Future Research Activity |
2年目にあたる本年度は以下の予定で研究を行う予定であったが、若干の変更が必要となっている。(1)プレTOEIC Speaking Test,外国語不安と内的動機に関しての事前アンケート調査 (2)実験群(VRを使った留学前準備の英語授業), 対照群(対面での留学前準備の英語授業)(3)ポストTOEIC Speaking Test,外国語不安と内的動機に関しての事後アンケート調査 (4)1カ月のオーストラリアでの語学留学(5)ポストTOEIC Speaking Test,外国語不安と内的動機に関しての事後アンケート調査,実験群と対照群の学生へのインタビュー
VR授業前、VR授業後、海外留学後にスピーキングテストとして、TOEIC Speaking Testを実施予定であったが、TOEIC Speaking Testはビジネス英会話力を測定するテストのため、より一般的な英会話力を測定するCASECをスピーキングテストとして利用することにした。変更に際しての主な理由は、1か月の海外留学の間、参加学生はGeneral Englishの授業を受講して、ホームスティ先でもホームスティファミリーと一般的な英会話を学ぶ機会が多いという点からである。また対照群は留学前準備を対面で行う予定であったが、この海外留学プログラムが出発前に、学生のスケジュール上、大学の教室を使用して授業を行うことが難しいため、代替としてオンラインミーティングツールを使用した授業を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
初年度は当初、予定していた海外・国内出張がオンライン開催となり、かからなかっため、物品費がかからなかったたが、本年度は海外・国内出張がかかる予定であり、かつHead Mount Displayを購入予定のため、昨年度の残額を本年度に予算として計上を希望する。
|