• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

家族の成立と在地社会ーー秦代・漢初の刑・税・爵の分析から

Research Project

Project/Area Number 22K13219
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

佐々木 満実  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 研究員 (50838795)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2024-03-31
Keywords秦漢史 / 家族史 / 法制史 / 簡牘資料 / 中国史
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、秦代・漢初の「家族」を解明するため、家族が創出される基盤である在地社会に着目し、在地社会の中で存在していた家族の実態を捉えなおそうとするものである。その方法として、簡牘資料に見える在地社会を構成する諸制度から各時期における在地社会の様相を分析し、再構築した在地社会の中に家族を位置づけ、社会に暮らす存在としての家族の様相を考察する。
令和4年度は、秦代から漢初にかけての簡牘資料に見える関連の諸制度(刑制・税制・爵制)の収集・整理を行った。とくに本年度は収集した刑制に関連する資料の分析を中心に行い、博士論文にて復元した刑罰体系の補強と再検討、また、刑制の実際の運用によって創出された刑徒とその家族が置かれた社会的状況等の考察を行った。当時は重罪以外の刑徒は身体刑を施されたうえで一般民とともに在地社会で生活していたことから、刑制の変化は在地社会の様相の変化にも深く関わっていると考えられる。並行して進めている研究課題(20K13196)の成果も利用しつつ、申請時の計画通りにおおむね進んでいたが、年度途中に新たに陳松長主編『嶽麓書院藏秦簡(七)』(上海辞書出版社、2022年)や『張家山漢墓竹簡[三三六号墓]上・下』(文物出版社、2022年)等の本研究の考察に大きく影響する資料が公開され、関連の研究も多数発表されたことから、これまでの研究を再検討する必要が生じた。本年度は諸事情により研究時間の確保が難しく、対応に十分な時間を割くことができなかったため、令和5年度に改めて新出資料の考察を行いたいと考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

上記の通り、申請時には公開されていなかった『嶽麓書院藏秦簡(七)』(上海辞書出版社、2022年)や『張家山漢墓竹簡[三三六号墓]上・下』(文物出版社、2022年)等の資料が出版され、関連の研究も発表されたことから、これまでの研究を再検討する必要が生じ、研究計画にも遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

令和5年度は新出の簡牘資料を用いて刑制の再検討を行うとともに、税制、爵制に関連する資料の収集・整理と分析を行う。これらの分析から当時の在地社会を再構築し、そこに存在する家族の在り方を考察する予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウィルスの影響で渡航を断念したこと等により、研究計画に変更が生じたため、次年度使用額にも変更が生じている。令和5年度はこれまで実施を見送っていた現地調査等を実施する予定であるが、業務の関係等で実施が困難な場合には、その分の費用を申請時には刊行されていなかった資料や書籍類の購入費として使用したいと考えている。

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi