2023 Fiscal Year Research-status Report
欧州でのアカウンタビリティとメディアの動態的関係:質的比較分析の拡張を通じて
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22K13329
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
新川 匠郎 神戸大学, 国際文化学研究科, 講師 (60802486)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 質的比較分析(QCA) / メディアシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は欧州におけるメディアシステムの収れんと分岐について政治制度の配置構成とその変化から問うものである。本年度は、欧州におけるメディアシステムについての資料・文献の収集を進める一方で、メディアシステムの時間的変化パターンを分析するために用いる質的比較分析(QCA)の更なる方法論的な検討を進めている。昨年度は「各国内で時間的な変動のある条件」と「各国内では変化しないが国別で違いのある条件」の二種類の条件をQCAでは切り分けられないという課題を踏まえて、複数条件および結果の2時点の差分を取り、時間的変化条件およびその配置構成に注目するTime-differencing QCAの開発を進めていた。これを踏まえて今年度は、まず「各国内では変化しないが国別で違いのある条件」に関して精査している。具体的にはt-1期という変化以前およびt-1期からt期への変化過程における文脈的条件という2種類の条件が、「各国内で時間的な変動のある条件」と組み合わさる特徴について検討を行っている。この点については、2023年12月にアントワープで行われたQCAの専門家ワークショップで報告を行い、フィードバックを受けている。また「各国内で時間的な変動のある条件」については、その変化が結果に影響を及ぼすものであるか、適切な診断を課題としていた。この点について、条件組み合わせの内で余分なものでないかを確認するために、「各国内では変化しないが国別で違いのある条件」と切り分けて分析する方針を検討している。これらは本研究で取り組むメディアシステムの収れんと分岐のパターンを捉える分析の精緻化を可能にするものと位置付けられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
メディアシステムの分析に向けた文献・資料・データは国内での収集に留まっており、現地での調査が出来ていない。そのため「やや遅れている」としている。
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Strategy for Future Research Activity |
現地での調査を通じて文献・資料・データを収集すること、その上で分析のためのデータセットを構築することが今後の研究の推進方策となる。
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