2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K13363
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
高橋 悠太 一橋大学, 経済研究所, 講師 (10835747)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 低成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2005年以降の経済成長率の低下を説明するため、投資財相対価格の動きに注目して、技術進歩の低下が経済の成長をどの程度押し下げたかを検証している。2022年度はこの研究を、さまざまな国際学会で発表し、フィードバックを得ることができた。その結果、論文の質を大幅に改善することができた。また、投資財の多くは貿易財であるため、現在の閉鎖経済のモデルでは現実をうまく描写できていないという指摘をもらった。2023年度はこの閉鎖経済モデルを国際経済モデルに拡張する予定である。 また、投資材価格の下落の原因を理解するために、産業組織理論の手法を用いた分析も開始した。POSデータの購入が完了し、すでに初等的な分析結果が得られている。現在の結果では、企業の独占力は上昇していないが、それをさらに裏付けるためにより高度な分析を開始する予定である。 最後に付随した研究として、技術の停滞が日本のインフレにどのような影響を与えたのか、という論文も初稿が完成した。この論文では日本銀行が量的質的緩和金融政策を導入した同時期に、日本で耐久財の相対価格が上昇していることを指摘し、この相対価格の上昇は(金融緩和の効果ではなく)技術停滞を表していると主張している。この技術停滞によるインフレに関する論文と、成長に関する論文を2023年度中に投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究が概ね順調に進展しているのは理由は主に四つあります。一つ目は、まず、研究の目的や問題意識が明確であるため、研究代表者や共同研究者が、進捗状況や成果に対して共通の理解を持っていることが大きな理由です。 二つ目は、十分な時間的余裕を確保していることも研究が順調に進展している理由の一つです。研究には膨大な量のデータ収集や解析、文献調査、論文執筆などが必要であり、それらを適切に実施するためには時間的余裕が必要です。 三つ目は、研究には様々な技術や知識が必要ですが、研究者や関係者がそれらを持っていることも研究が順調に進展する理由の一つです。研究に必要な技術や知識を持っていることで、問題の特定や分析、データの解釈や論文の執筆などがスムーズに進むことが期待できます。 最後に、研究の進捗を定期的に報告することや、他の研究者や関係者からのフィードバックを積極的に受け取ることも研究が順調に進展してきた理由の一つです。研究者が研究の進捗状況や成果を積極的に報告し、他者からの意見やフィードバックを受け取ることで、自身の研究を客観的に見つめ直すことができ、研究の品質を高めることができます。
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Strategy for Future Research Activity |
既存のプランを踏襲し、実行する。より具体的には、成長の論文は上記したように国際経済に拡張した上で論文の投稿を目指す。インフレの論文は数ヶ月内に投稿予定である。POSデータの分析も鋭意進めていく。
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