2023 Fiscal Year Research-status Report
Behavioral Economics: Theory and Application
Project/Area Number |
22K13365
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
室岡 健志 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 准教授 (10796345)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 行動経済学 / 限定合理性 / メカニズムデザイン / 契約理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は『行動経済理論の発展と応用』という研究課題のもと、近年の心理学からの知見を組み入れた新たな行動経済理論モデルの構築を目的とする。 今年度の主な研究実績としては、限定合理的に行動するエージェントが一部存在する場合におけるメカニズムデザイン・契約理論の研究を行った"Adverse selection and bounded rationality: an impossibility theorem" (山下拓朗氏との共著)というタイトルの学術論文が、国際英文査読誌のJapanese Economic Reviewに出版されたことが挙げられる。また、この論文に関連した論文が別の国際英文査読誌から改訂要求を受けており、出版を目指して現在鋭意改訂中である。
さらに、申請者が昨年度出版した『行動経済学』(日本評論社)というタイトルの和書が、第66回日経・経済図書文化賞を受賞した。この本は申請者のこれまでの行動経済学の研究および研究を進める上で得た知見などをまとめたものであり、同書が評価されたことは本研究課題のアウトリーチにも大きく寄与すると考えられる。
並行して、他共著者との各研究プロジェクトをそれぞれ進展させ、そのうちいくつかのプロジェクトにおいて国内および海外のセミナー・ワークショップ・学会での研究報告を行った。それぞれのプロジェクトにおいておおむね順調な進展を遂げた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の主な研究実績としては、限定合理的に行動するエージェントが一部存在する場合におけるメカニズムデザイン・契約理論の研究を行った"Adverse selection and bounded rationality: an impossibility theorem" (山下拓朗氏との共著)というタイトルの学術論文が、国際英文査読誌のJapanese Economic Reviewに出版されたことが挙げられる。
今年度はコロナ禍の余波が若干残っていたこともあり、研究報告は国内外を問わずオンラインが多く、また各共著者との研究プロジェクトの打ち合わせもオンラインが多かったが、上記の成果によりおおむね当初の計画通りに研究が進展したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
共著者との各研究プロジェクトについて、感染症等の状況を見据えつつ、各共著者を招聘または現地訪問することなどを通じそれぞれ進展させ、研究を進める。 具体的には、米国・欧州・日本のそれぞれにおいて対面のみの研究会に戻りつつあることから、各地の研究会に参加し各プロジェクトのフィードバックを得ることを予定している。各プロジェクトについて、令和6年度中に学術論文として完成させ、国際学術査読誌に順次投稿していく。
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Causes of Carryover |
当研究の実施のため予定していた、日本国内海外への研究出張のうち、旅費の一部を相手側の大学・研究機関から支出いただいたため。
今年度は、共著者との各研究プロジェクトを進展させる。各共著者を招聘または現地訪問することを通じ、未使用額と令和6年度予算を合わせて使用する計画である。
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Research Products
(4 results)