2022 Fiscal Year Research-status Report
Sustainability of Cryptocurrency Bubbles
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22K13366
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩崎 康平 大阪大学, 社会経済研究所, 講師 (10936876)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 暗号通貨 / バブル / マイニング / 精緻化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ビットコインに代表される暗号通貨が、それ自体に価値はないのにもかかわらず、正の価値を維持している。この正の価値が今後も持続するのか、つまり暗号通貨のバブルが続くのか、というのが本研究の問いである。本研究では、単一の暗号通貨を持つモデルにおいて、精緻化を満たす均衡が唯一存在し、その均衡においては暗号通貨の価値が正の値を取ることをすでに示していた。この結果は、マイニングを協調のためのデバイスとして使用することにより、暗号通貨バブルを維持できることを示唆している。
しかしながら、このモデルは経済に存在する人の数が有限という、現実的ではあるが、マクロ経済学のモデルとしては標準的ではない仮定を置いていた。2022年度において、このモデルを精査し、経済に存在する人の数が無限であったとしても、マイニングの参加者の数が有限でさえあれば、同様の結果が成り立つことを証明し、結果の頑健性を示した。
また、複数の貨幣を持つモデルはより現実に近く、暗号通貨と政府が発行する貨幣の共存等、単一の貨幣を持つモデルでは分析できない重要な問題を考察できる。2022年度において、暗号通貨を含めた複数の貨幣を持つ単純なモデルを構築し、少なくとも一つの暗号通貨に対してはそのバブルが続くが、すべての暗号通貨のバブルが続くという保証はないという結果を得た。この結果は、ビットコインと同様のシステムを持つ多くの暗号通貨のバブルが崩壊してしまった事実と整合的である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度において、すでに得られていた結果の精査を終え、そして複数の通貨を持つモデルへの結果の拡張を始めることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度においては、単純なモデルでのみ、複数の貨幣が存在する経済に対して結果を得た。今後、より一般的なモデルにおいても、同様の結果が成り立つかを検証する。また、バブルを維持するためにマイニングが必要なのかということに関しては、まだ議論できていない。マイニングを使用しない暗号通貨も考案されているので、マイニングの暗号通貨バブルへの必要性も研究する。
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Causes of Carryover |
パンデミックの影響により、学会がオンラインで開催されることが多く、旅費を必要としなかったため、次年度使用額が発生した。2023年度においては、対面によって開催される学会が増えているため、積極的にこのような学会に参加し、次年度使用額を使用する。
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Research Products
(3 results)