2022 Fiscal Year Research-status Report
電動自動車の国際サプライチェーンに誘発される環境・資源影響評価
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22K13393
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中本 裕哉 大分大学, 経済学部, 准教授 (10881881)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 電動自動車 / ライフサイクルアセスメント / カーボンフットプリント / グロバールサプライチェーン / 排出移転 |
Outline of Annual Research Achievements |
ライフサイクルアセスメント(LCA)に基づいて, 内燃機関自動車(ICEV)および電動車(AFV)のライフサイクル全体を通して直接間接的に誘発されるカーボンフットプリントを推計した。特に,世界多地域産業連関分析モデルを用いることで,電動車のカーボンフットプリント分析をグローバルスケールに拡張し, 国のICEVからAFVへの移行やエネルギーミックスの変化がAFVに関するグロバールサプライチェーンや他国に対する排出移転に与える影響を検証した。ケーススタディとして, ICEVの燃費が比較的良く・火力発電に強く依存する日本(2020年の発電電力量に占める火力発電の割合70.5%)を対象に,現状のエネルギーミックスでAFVの普及が2030年の排出削減目標(2013年度比-46%の排出削減)と2050年カーボンニュートラルを達成できるか検証した。 分析結果から,2020年から2050年にかけての国内排出量と海外への移転排出量を踏まえ, 今後のサプライチェーン構造の予想と必要となる対策や国際ルールを示した。最後に,政策決定者,自動車産業,消費者に求められる取り組みや課題について議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,自動車の電動化がグロバールサプライチェーンと排出移転に与える影響に関する研究成果を国際学術雑誌(Environmental Research Letters)に投稿し,現在査読コメントの修正中である。また,研究内容の発展に向けたデータの整備と分析モデルの設計も進めており,進捗状況はおおむね順調であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
自動車保有者の買い替え行動を考慮した,電動車のライフサイクル分析の設計に向けて,新車・中古車それぞれの保有者による自動車買い替え確率を動的離散選択モデルを用いて推計する。効用関数のパラメーターは旧型車の保有年数調査を用いることでロジット推定を行う。関数形の特定化については, 赤池情報量基準(AIC)に基づく検定を行い頑健なモデル選択を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大の影響で,旅費を計上していた学会や研究打ち合わせがオンラインで開催されたため,次年度使用額が生じた。次年度の学会参加費や旅費として使用する予定である。
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