2023 Fiscal Year Research-status Report
A Qualitative Study on the Interplay between Management Accounting and Popular Culture
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22K13512
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
セルメス鈴木 寛之 (鈴木寛之) 京都大学, 経済学研究科, 講師 (30916888)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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| Keywords | 管理会計 / 大衆文化 / 伝統文化 / 現代文化 / 定性的研究 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は管理会計と大衆文化の相互関係のうち、伝統的な大衆文化である清酒消費文化および近代的な大衆文化であるプロサッカー観戦文化に関する研究両者につき、データ収集と整理を重点的に行った。具体的に、清酒消費文化については新潟、兵庫、福島などの酒蔵に対する経営と管理会計に関する聞き取り調査を実施した。その結果、一般大衆の清酒消費に関する嗜好の変化が酒蔵が醸造販売する製品の選択に影響を及ぼしていることや、熟成酒などの新しい商品に特有の原価計算問題が存在することなどが確認できた。他方、プロサッカー観戦文化については山梨のプロサッカークラブにおいて代表取締役会長・代表取締役社長としてそれぞれ経営経験のある人物に対する経営と管理会計に関する聞き取り調査を実施した。その結果、同クラブでは非常に先駆的な管理会計実務が行われていることが確認できた。また、これらの結果も踏まえつつ、イギリスのブリストル大学において研究データの分析や論文化にむけたディスカッションの機会を得た。
このうち、特に、サッカークラブの経営と管理会計に関する研究については、日本国内で実施された国際ワークショップにおいて報告を行い、多くのフィードバックを得ることができた。その結果も踏まえ、目下まずは日本語で論文を執筆中であり、来年度5月に脱稿し『産業経理』に掲載する予定である。
次年度も酒蔵の経営と管理会計に関する聞取り調査は継続するが、特にプロサッカークラブの経営と管理会計に関する聞取り調査を本格化させ、クラブ内外の様々なステークホルダーの視点からのデータを収集する計画である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では本年度に国際学会において研究報告を行い、英語論文にフィードバックを得る予定であった。しかし、この計画は以下の2点の理由により修正を余儀なくされた。第一に、前年度までの新型コロナウイルス感染症による諸規制の影響により、聞取調査の進捗が遅れていたが、この影響がデータ分析・論文執筆のスケジュールにも波及したため。第二に、新型コロナウイルス感染症が収束後も国際航空便の運賃が高止まりしており、国際学会報告の計画を慎重に判断する必要が生じてきているためである。
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| Strategy for Future Research Activity |
上述した国際航空便の運賃高騰を踏まえ、国際学会報告については引き続き慎重にその時期を見定めたい。その上で、より効率的に研究内容にフィードバックを得るため、まずは英語論文の内容を洗練することに力点を置き、機が熟するのを見計らったうえで国際学会報告の機会を得たい。
その間もデータ収集および分析は継続し、特に、プロサッカークラブの経営と管理会計に関する事例についてのデータを重点的に収集していきたい。
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| Causes of Carryover |
本年度に予定していた国際学会報告を来年度に延期したためであり、この目的のため、来年度に海外渡航費および旅費として利用する計画である。
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