2022 Fiscal Year Research-status Report
政策効果研究のパラダイムシフト:マラウイの社会的保護政策と農民の望む将来
Project/Area Number |
22K13584
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
五野 日路子 東京農業大学, 国際食料情報学部, 助教 (80774348)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 社会的保護政策 / フードセキュリティ / 農村生計 / 地域研究 / 貧困削減 / 食料消費 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、マラウイにおいて実施されている社会的保護政策に注目し、政策と農村生計への効果を農村世帯レベルからの実証研究を積み上げることから、国レベルの実態を明らかにすることを試みるものである。本研究では調査研究が中心となることから、マクロレベル、ミクロレベルそれぞれに以下の通り実施することを計画した。 【申請当初の計画:令和4年度の調査・研究計画】 (マクロ調査)マラウイ全土の状況を把握するため、統計局が保有する統合世帯調査データを入手する。各政策を統括する省庁が発行している、実施・評価レポートを入手する。(ミクロ調査)マラウイ 南部地域の村を調査対象地域とし、農村世帯に対する聞き取り調査をおこなう。(成果発表)調査で得られた新規データおよび,これまで申請者が蓄積してきたデータの両方を用いて学会での研究成 果発表および論文投稿へ向け準備を進める。 【令和4年度の調査・研究実績】 (マクロ調査)各政策を統括する省庁が発行している、実施・評価レポートを入手するため統計局、農業省、ジェンダー・子供・障害・福祉省から可能な限りのレポートおよびデータを入手した。(ミクロ調査)2月の現地への渡航が実現できなかったことから、聞き取り調査の実施はなし。(成果発表)2023年8月に他の事業で渡航した際に得た生計データをもとに分析をおこなった。学会発表および論文投稿に向けて準備を進めている。 以上、今年度は申請当初の計画どおりミクロ調査を実施することはできなかった。しかし、その点は申請者がこれまで蓄積してきたデータを用いることで補填し、研究成果発表に繋がるよう努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請当初計画していた(ミクロ調査)マラウイ 南部地域の村を調査対象地域とし、農村世帯に対する聞き取り調査をおこなう、を実施することができなかった。しかし、その点をカバーしつつ(マクロ調査)および(成果発表)に関しては概ね計画通りであると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、令和4年度に実施できなかった現地聞き取り調査を実施しミクロデータを収集することを目指す。また、現地渡航が可能であった場合には統計局および各省庁から直接データを入手することも試みたい。あわせて、国内および国際学会での研究発表をおこなうことを目指す。 【令和5年度の調査・研究計画】 (マクロ調査)統計局および各省庁からマクロデータの入手(購入も含める)をおこなう。(ミクロ調査)マラウイ 南部および北部地域の村を調査対象地域とし、農村世帯に対する聞き取り調査をおこなう。(成果発表)国内および国際学会での発表をおこなう。あわせて論文を投稿する。
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Causes of Carryover |
【次年度使用額が生じた理由】 2023年2月に予定していた現地聞き取り調査を実施することができなかったため、前年度の渡航費用経費の余りが生じたため。 【令和5年の使用計画】 2023年8月および2024年2月の2回の現地渡航を計画している。あわせて、現地研究者および協力者に調査協力を依頼し前年度実施できなかったミクロデータ収集を補填するために予算を使用する計画である。
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