2022 Fiscal Year Research-status Report
魚の最適処理条件設定に向けたおいしさ特性の把握とテクスチャー発現機構の解明
Project/Area Number |
22K13611
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
古田 歩 県立広島大学, 地域創生学部, 助教 (40826541)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 組織観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,加熱条件の違いによる魚肉のテクスチャー変化機構を明らかにすることを目的として,組織観察を行った。試料は,ブリ肉の普通肉および血合肉を用い,未加熱試料および加熱試料について組織切片を作製し,HE染色を行った後,光学顕微鏡により観察した。 その結果,普通肉および血合肉いずれも,未加熱試料と比較して加熱試料において筋膜の損傷が認められ,空隙も少ないことが明らかとなった。これは,加熱によりタンパク質の変性が起こったこと,および筋線維の熱収縮が起こった結果,密度が高まったためと推察された。また,このことが,加熱魚肉のテクスチャー変化の差異をもたらしている可能性があると考えられた。 以上のことから,タンパク質の変性レベルおよび筋線維の密度レベルの違いは,加熱魚肉のテクスチャー変化の差異の要因のひとつとして説明できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
組織観察における条件検討に時間を要しているため,3とした。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度の研究課題については,上述のとおり条件検討に時間を要しているものの,着実に遂行できていると考えている。したがって,2023年度以降も引き続き実験を遂行する。具体的には,加熱条件の異なる試料についても組織観察を行うことで,加熱条件の違いによる魚肉のテクスチャー変化機構を明らかにする。 また,2023年度の研究課題についても,当初計画のとおり遂行する。
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Causes of Carryover |
物品費として計上した予算に余剰が生じたため,次年度使用額が生じた。これらについては,2023年度以降の研究課題遂行費用等に充てる予定である。
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