2023 Fiscal Year Research-status Report
地方における若者の夢追いライフコース形成に関する研究ーバンドマンを事例に
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22K13645
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
野村 駿 秋田大学, 教職課程・キャリア支援センター, 助教 (30908950)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 地方 / 夢追い / バンドマン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「音楽で成功する」といった夢を掲げて活動するバンドマンを事例に、地方において夢を追う若者の実態を明らかにすることである。具体的な調査フィールドは、東北四県(青森、秋田、岩手、山形)で、併せて都市へと移動して夢を追う地方出身者にもアプローチする。 2023年度は、インタビュー調査の実査を計画していた。おおよそ計画通りに調査を実施することができた。 具体的には、合計14名のバンドマンに対し、インタビュー調査を実施した。年齢層も10代後半から30代まで幅広く、地方に留まって夢を追うことに意義を見出している者、上京して夢を追う者の両者をカバーでき、さらなる調査も見込まれている。そして、幅広い対象にアプローチできたことで、地方における夢追いの可能性と限界を、かれら自身がどのように捉えているのかも浮かび上がってきた。 今後は、調査フィールドを四県全体に広げる必要がある。また、かつて夢を追っていた若者も数多く存在しており、かれらにもインタビューを行うことで、地方における夢追いの障壁などもよりリアルに描き出せるだろう。そうした調査を広げて、知見の導出へと向かう作業が、今後の大きな課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、すべて新規調査にもかかわらず、さまざまな年齢層のバンドマンに対し、インタビュー調査を実施することができた。今後はさらに範囲を拡げて、地方における夢追いの諸相をより詳しく検討していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、バンドマンへのインタビュー調査を実施していく。特に、東北四県全体にまで範囲を拡げて、夢の追い方の異同を確認するとともに、夢追いから離れていった者たちや、上京などによって活動エリアを変えた者たちなど、多様な対象へとアプローチしていく必要がある。
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Causes of Carryover |
調査フィールドとして設定した四県のうち、今年度はある一つの県に絞って調査を実施した。そのため、当初の計画よりも旅費が少なくなったことが理由である。次年度からは調査フィールドである四県全域を対象に調査を実施していく予定である。
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