2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K13733
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
西野 毅朗 京都橘大学, 経営学部, 准教授 (20781602)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 卒業研究 / 卒業論文 / 学士課程教育 / 教学マネジメント / 学修成果 / 学修評価 / ルーブリック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学士課程教育の集大成ともいえる卒業研究の評価基準とはいかなるもので、どのように策定し、活用することができるのかを明らかにすることである。研究実施計画上2年目にあたる2023年度は、1年目に実施した公表基準の調査分析に基づいて設計した質問紙を活用し、実際に全国調査を行った。具体的には、5370学科の教育責任者を対象に郵送調査を行い、1446件の有効回答を得た。本調査は、卒業研究のあり方について分野を問わず詳細に明らかにした日本で初めての調査と考えられ、今後の卒業研究の研究の基礎データとなりうるという点で重要である。また、本調査の結果から、卒業研究の全国的な状況だけでなく、分野別の特徴や、分野間の共通点・相違点の可能性についても量的に示すことができた。具体的には、全てのディプロマポリシーと卒業研究を結び付けている学科が約半数、一部と結び付けている学科が約半数となっていることが示された。そして、卒業研究の評価基準を統一している学科は6割程度あるが、一般に公開している学科は2割程度となっていることも明らかになった。また、自由記述の内容から、卒業研究の評価結果をカリキュラム改善に活用している学科としていない学科の際について、質的分析を試みた。 質問紙調査の結果を踏まえ、インタビュー調査も開始している。調査結果から卒業研究の評価基準を明示し、評価結果を実際にカリキュラム改善等に活用している学科に対しインタビュー調査を行った。2024年度は、本調査結果を分析していく計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた通り、全国的な質問紙調査と、インタビュー調査を実施することができた。なお、具体的な方法については、当初分野別にインタビュー調査を実施しようと考えていたところを、分野を問わない形で、卒業研究の評価とその活用に成功していると考えられるグッドプラクティスをサンプリングして実施する形に変更した。本調査の分析結果を踏まえ、さらに分野別の追加調査が必要と判断される場合は、追加調査を実施していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、大きく3つの推進方策を考えている。第1に、質問紙調査の自由記述の分析結果についての論文を公表することである。この分析は、評価基準の活用について明らかにするものであり、本研究課題が掲げる3つのリサーチクエスチョンのうちの1つ答える重要なものである。第2に、インタビュー調査の結果を分析し、学会報告することである。これは残り2つのリサーチクエスチョンにも答えるものとなる。第3に、インタビュー調査結果の分析を踏まえ、更なる追加調査の必要性を検討することである。今回、あえて分野別にインタビュー調査を進めるのではなく、分野にこだらずに調査を行うよう計画を変更した。その結果、分野別の在り方を掘り下げるのではなく、卒業研究の多様な在り方を総合的に掘り下げることが可能となったと考えている。しかし、範囲を広くした分、掘り下げが不足する可能性が高いため、必要に応じて追加調査をしたいと考えている。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査を分野別で行わず、全学科を対象として実施することや、追加調査の必要が発生する可能性を考慮し、次年度使用額が発生している。また追加調査にあたっては、インタビューだけでなく、当初予定していなかったインターネット調査の可能性も考慮している。その必要が認められた場合は、100万円以上の経費が必要になると考えられるため、次年度使用額が生じたものである。
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Research Products
(2 results)