2022 Fiscal Year Research-status Report
Proposal of adaptation strategies for neurodiverse individuals
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22K13737
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青木 瑛佳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任研究員 (10933947)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 質問紙調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、発達障害児者と共通する特徴を持ちつつも、日常生活にうまく適応出来ている子どもたちの学習法や、人間関係構築方法を調べ、それに基づきあらたな支援方法を提案していくことである。そのため、本研究では、<研究1>で「少数派」の発達特性を持つ子ども達の中で、日常生活や学業に目に見えた困難さを抱えていない生徒がいることを量的調査で示し、<研究2>でそのような生徒の学習面および対人方略面での適応方略を質的調査で調べ、<研究3>で<研究2>で見出された適応方略が「少数派」の発達特性を持つ子ども達の適応を向上させているかを量的調査で調べることを計画した。 上記の研究目的の達成のために、2022年度は、ある私立高校の生徒(200名程度)を対象として、質問紙調査を実施した。この調査では、対人関係と学習面の現状および学校適応度をたずねて各人の適応度を測定した上で、「自閉スペクトラム症」および「注意欠陥多動症」に関連した特性の強さを、自己記入式の尺度を用いて調べた。これらの関連性を分析することで、<研究1>の目的を達成することができる。また、上記の質問紙調査では、学習方略について、自由記述で回答を行う質問も含めた。この回答を分析することで、「目に見える困難さを抱えていない子どもの学習方略」を調べることができるため、<研究2>の目的の一部を達成することもできると考えられる。 なお、全国的なコロナの感染状況を踏まえた結果、質問紙調査を実施できたのが2022年度末になってしまったため、回答の分析および研究結果の発表は2023年度に行う予定である。そのため、本研究の具体的な「成果」が明確になるのは2023年度以降となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全国的なコロナの感染状況を踏まえた結果、<研究1>で行う予定であった質問紙調査の実施は2022年度末になってしまった。一方で、この質問紙調査に自由回答の質問を加えたため、<研究2>のデータを一部取得することが出来た。また、既に<研究2>で実施予定の半構造化インタビューの対象者および実施日程が具体的になっており、予定通り進めば、2023年4月中にデータ収集を完了することが可能な状況である。結果的に、データの収集が当初の予定通り進んでいることから、本研究課題の進捗状況を「(2)おおむね順調に進展している。」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はインタビュー調査を4月中に完了した後、データ分析および、研究結果の学会大会での発表および、論文執筆を行う予定である。データ分析を行った後、<研究1><研究2>の一部として追加データの収集を行う必要があるかを考え、必要があると判断した場合、<研究3>を実施する前に、追加データ収集の計画を立てて実施する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により、研究に必要な情報収集のための海外学会への参加が難しくなったため、次年度使用額が生じた。今年度は、学会大会での発表を複数予定しており、可能ならばオープンアクセスでの論文投稿も予定しているため、それらの費用に充填したい。
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